ちくりと感情が動いた。
あ、この感情はなんだろう。感情の元をたどっていく。ほんの少し前にあったことへの反応だ。
このところ自分の感情に敏感になっている。
だいぶ前から自分の感情を見つめはじめた。
最初はわかりやすい怒りから始まった。私たちはネガティブな感情が自分に現れると、いけないことだと判断して、それを押し殺すようにして来た。その結果、その怒りは、似たような状況下に置かれると、条件反射のように同じ反応を繰り返す。
その仕組みがわかったのは、自分の怒りを受け入れた時からだった。
感情は体に表れてくる。
エネルギーが異動して、手や足に動いていく。その結果なにかをたたいたり、けったりするのだとわかってくる。だがそんなことをしてもあまり意味がない。第一、外に迷惑をかける(笑)。
その異動するエネルギーを味わうのだ。ただ自分と対面するのだ。
どんな感じ?どんなふうにエネルギーがあふれている?
自分で自分に問うてみる。味わってみる。するといろんな変化がおこる。自分のカラダがいかに感情とくっついているのかが良くわかる。
私の場合は、さっきまであったものすごい怒りが瞬間に消えてしまったのだ。
それから私は感情は単なるエネルギーなのだと知る。そこにはいいも悪いもない。起こった出来事に対して、感情の反応が起こったとき、それをじっくり味わうのだ。最初は大づかみな感情だけに気がついていたが、次第に繊細なものへの感情にも気づきはじめた。
そして今、ちくりとした感情をあじわう。
これはなんだろう。
ぎざぎざしたかんじ。
ささくれ立った感じ。
胸の中心ニギュ~っと、黒くてささくれ立った木の束がある感じ。。。
よし。ささくれ立つぞお~。
私は今、おもいっきりささくれだってやるぞ~~~!
そういってしばらくささくれだってみた。(笑)
すると間もなくして、今まで考えてたことのない考えがうかびはじめた。
あ、これ。あ、それも。。。あ、あ、、ああ、そういうことだったのか。。。。
いくつかの考えが浮かび、ぱたぱたぱたとつながりはじめた。
ああ~、そういうことだったのか。。。いま、やっとわかった。。あ~~~、なるほど!
さっき起こった事柄とはまるで関係のない、前に起こった出来事への理解が起こっていた。
感情はプレゼントじゃないかと私は思う。
おこる感情は、自分の中にあるがんじがらめになった信念を解きほぐす役割をしてくれている。ただその感情の中に入る。見つめる。受け取る。ただそれだけで、自分では気がつかなかったことが、あらわれてくる。そして、ほぐそうとしなくて、ただ、自然にほぐれていくのだ。
これをプレゼントといわずしてなんというのだろう。
この世は神秘に満ちている。
絵:マンガ「不安局」の一コマ