一泊二日の八ヶ岳リトリートに初めて参加した。
主催者は、末吉愛さん、そらさん、石田佳子さんの3人。
「いつもはしないことをしてみるといいですよ」
と、50人プロジェクトを行なっているえりこさんからもらったアドバイスだった。
それを聞いた時、もちろん心は拒否った。
人と一緒に何かをやるのは大嫌いな私だったから。
ある日、一緒にコースをやっている友達に冗談でこの話を振ってみる。
友達:「じゃあ、ダンナに聞いてみる」
私: 「え?マジ?いや、やめて。。。。」
友達:「行ってもいいって!」
私: 「は!?なにそれ。。。。」
ということで秋晴れの紅葉真っ盛りの清里駅に降り立った。
駅前にたくさんある店が開いてない。タクシー来ない。
かつての繁栄は一体どこに?
ってか、清里来たことないけど。。。
しかし今日は土曜日だぞー。
明るい日差しの中、時々吹いてくる風の冷たさに、
ああ、ここは標高1300メートルの場所だと気付かされる。
聞くところによれば、清里にタクシーは2台しかないというではないか。
待つことしばし。
晴れててよかった(笑)
同じリトリートに参加する人たちに、
タクシーに便乗させてもらう。
同じ山といえど、
目の前にある風景はいつも見る高尾のそれと全然違った。
高尾の山は鬱蒼として暗い森。
ザ・日本の山!って感じだけど、ここ清里の森は、明るかった。
森が優しい。冬は違うんだろうけど。
かつて住んでいたニューヨークの郊外の森に似ていた。
カサカサと踏みしめる落ち葉がニューヨークで踏みしめていたそれとそっくり。
柔らかい地面が心を揺さぶる。
木々の奥に目をやると、あの白樺の後ろに小人でもいそうな雰囲気。
その優しい森の中にリトリートが行われる山荘があった。
かつては登山客で賑わったんだろう趣のある場所。
そこで組まれたプログラムはどれも初めてのものだった。
そりゃ、リトリートなんて行ったことなかったんだから。
どれもこれも気配りの行き届いたプログラムだった。
3人のコンビネーションの見事な動き。
それぞれの持ち味を生かした美しいプログラムだった。
二日間のリトリートの中で感じたことは、
本当に、みんな同じ悩みを抱えているということだった。
私一人が苦しんで悩んでいたと思っていたことは、
みんなが等しく同じ悩みの中で翻弄されていた。
互いに正直な心の中を打ち明ける時間の中で、
じかにその声を聞かせてもらったのだった。
それこそが元はたった一つの心だったのだと気付かされる。
一見違うように見えるそれぞれの問題も形も、
その元を見れば、本当にあるものを見ないようにさせている障壁であったこと。
コースはまさにそれを取り除くことを懇切丁寧に教えている。
だが今度はその障壁に気づくと、
それを取り除くことに逆に躍起になりすぎて、
かえってその障壁をガンガンに実在させてしまう。
「これを、、、これを、、、とっ、、、、取り除かなければ。。。!」と。
そこで聖霊という偉大な助け舟の登場~。
一人では決してできないことを二人でやる。
兄弟と手に手を取りながら、実はそこに聖霊がいる。
決して一人では救われないことをはっきりと見せてくれる。
リトリート中、嬉しくて心が踊る。
真夜中、外に出て満天の星を見た。
なんというギフトだ。
美しい紅葉の中で、本当に自由に遊ばせてもらった。
帰りの電車の中から雄大な八ヶ岳を眺めながら、
心は晴れ渡っていった。
ありがとう、愛さん、そらさん、佳子さん、えりこさん、山荘さん、清里さん、小人さん、
そしてそこで出会った素敵な人たち!
絵:「健康と生活」表紙イラスト