ニューヨーク時代、私は聖地巡りに凝っていた。
アメリカの聖地、日本の聖地。日本に帰れば、
「今度、どこの聖地に行こう~?」
と、それを中心にスケジュールを組んだ。
あるとき出雲からの直行便で那覇に着き、その足で久高島に入った。
アメリカの聖地、日本の聖地。日本に帰れば、
「今度、どこの聖地に行こう~?」
と、それを中心にスケジュールを組んだ。
あるとき出雲からの直行便で那覇に着き、その足で久高島に入った。
そこでふしぎなカップルと知り合う。ひょんなことから、彼らの巡礼にお付き合いさせてもらう事になった。彼らは今の日本の状況を憂いて、この島全体が聖地である久高島で祈りを捧げる日々を過ごされていた。
真夜中、月明かりの中、4人ひたひたと歩く。
風が草木をなでて、カサカサと心地よい音を立てる。
風が草木をなでて、カサカサと心地よい音を立てる。
「ここよ」
そういって、一見何もない場所にカップルは座り、お神酒をあげお祈りを捧げはじめる。聞けばそのひとつひとつに昔の古い言い伝えや、だれも知らない歴史が隠れていた。
私たち二人も頭をたれて、私たちなりに祈りを捧げる。
何カ所かめぐったあと、浜に出た。
そういって、一見何もない場所にカップルは座り、お神酒をあげお祈りを捧げはじめる。聞けばそのひとつひとつに昔の古い言い伝えや、だれも知らない歴史が隠れていた。
私たち二人も頭をたれて、私たちなりに祈りを捧げる。
何カ所かめぐったあと、浜に出た。
漆黒の海の上に、ポンとお月様が浮かんでいる。まわりを彩る雲が、幻想的な世界を演出していた。
カップルのひとりが、笛を出した。聞いたことのない音色で笛を吹きはじめる。
とつぜん、まわりの空気が太古のものと重なった。とおいいにしえのときを私は味わった。
その彼らに紹介されたのが、今回本の表紙を手がけさせてもらう事になった『古事記のものがたり』の著者、小林晴明さんと宮崎みどりさんだ。
この本は、ある時インスピレーションによって、書かれたそうだ。今回で18刷目になるというロングセラー本。はや5万冊を売っている。難解な古事記の話を、非常にわかりやすい言葉で、楽しく書いてある。子どもにも読みやすいよう、全漢字にルビがふってある。
この本は、ある時インスピレーションによって、書かれたそうだ。今回で18刷目になるというロングセラー本。はや5万冊を売っている。難解な古事記の話を、非常にわかりやすい言葉で、楽しく書いてある。子どもにも読みやすいよう、全漢字にルビがふってある。
彼らは古事記を広く知ってもらおうと、全国で講演会を開いている。今回の展覧会にも何人か、みどりさんたちの講演会におとづれたかたがいらっしゃった。
今回の表紙のお題は、『神生み、国生み』。
イザナギとイザナミが二人で力を合わせて、日本という国を作り上げる様を描いた。
制作中、あることに気がついた。このシーンは、単に日本の国を生むということだけでなく、地球という星を生むということでもあり、また人間の宇宙、そのものを描いているのではないか?と。古事記がもつ物語の底知れない深さを感じたのであった。
イザナギの「ナギ」は「凪」であり、イザナミの「ナミ」は、「波」ではないか?
凪と波とは、「静」と「動」である。それらが回転してひとつになって、物質と言う世界を作り上げる瞬間なのではないかと感じたのだ。
凪が男性で、波が女性というのもおもしろい。
本来女性は動的な存在なのかもしれないとおもうのは、今回植物を描いていて、女性というものはなんてダイナミックな存在なのであろうとつくづく感じたからだ。
とてもおもしろい本です。
こちらから購入できます。少しお試し読みができるようです。ぜひ読んでみてください。
それから、前回までのものから、新しいものへの本の表紙の切り替え中ということで、メールにてお申し込みの方は、
「つくしの絵の表紙で」と、一言お願いします。
すると私の絵の方のニューバージョンが届きます。
絵:「古事記のものがたり」/表紙イラスト
それから、前回までのものから、新しいものへの本の表紙の切り替え中ということで、メールにてお申し込みの方は、
「つくしの絵の表紙で」と、一言お願いします。
すると私の絵の方のニューバージョンが届きます。
絵:「古事記のものがたり」/表紙イラスト
2 件のコメント:
古事記・・・そういえば全編読破したことないですね・・・。
おもしろいよー。
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