先日パスタ屋さんで、カリカリベーコンとほうれん草のソテーを食べていた。
うまいうまいと食べていたところ、ベーコンが喉の変なところに引っかかってしまった。
すごい違和感。
家に帰って、顔を逆さにして、ガーガー吐こうとするも出てこない。旦那に背中をさすってもらったりぽんぽんしてもらったりしたが一向に出ないどころか、喉から胸にかけてだんだん痛くなってきた。「明日は土曜日。午前中は開いてるから耳鼻咽喉科に行くべし」と友達の看護師さんに言われて、ハイジのアニメに出てきそうな木でできた三角屋根のオサレな病院に行ってきた。
「センセ~、昨日カリカリベーコンを食べたら変なところに入って、、、、」
先生は私に何の心の準備もなしにいきなり鼻からカメラを入れた!
「ほら。これが食道。きれいなもんです。痛み止めと炎症どめと痰切りと胃薬をご用意しましょう」
「センセ~、ベーコンは?」
「さあ~?」
診察時間2分。おそるべし!
朝は熟した柿食べただけでも胸や背中が激痛だったのに、ウチに帰った時はぬるま湯さえ激痛で飲めなくなっていた。
これでどーやって薬飲むの。。。?
食後に一粒づつ4錠。もう死に物狂いで飲み込んだ。その日のお昼は何を食べたのか覚えていない。
日頃まったく薬というものを飲まない私。その私が飲んだ薬は、まあ効くこと効くこと。
朝昼晩の1日目であの激痛はどっかに行ってしまった。それでもこれは痛みが薬で止められているのだろうから飲み続けた方がいいやと2日目に突入。
夕方、突然喉が痛くなる。
なんかヤバいかも。。。と思ったその夜。今度はものすごい悪寒で寝られない。
「さっ、寒い、、、寒すぎる。。。。。」
どれだけ着こんでもストーブにかぶりついても寒すぎて寝られない。そして今度は鼻水がで始めて止まらなくなった。それも黄色い粘っこい鼻水。鼻から出ずに喉を通って、ドロ~っと落ちてくる。それに喉がやられる。夜中じゅうひっきりなしにドロドロの鼻水、喉の痛み。口は開けっ放し。心なしか息を吸う音が変だ。。。これはなんか大変な病にかかってる。。。?
この時点で、もうすべてが嫌になってきた。自暴自棄になる。
また友達に泣きを入れる。「龍角散買ってきて」
次の日薬局に行くと、「それは鼻炎ですね。」と鼻炎カプセルを購入。でも龍角散も買う。
鼻炎カプセル一個のむ。一発で効く。いきなりあのドロドロ鼻水が止まる。
しかしなんかおかしい。鼻の中が痛い。やたら水が飲みたくなった。薬局の人に「お水は飲んでいいけど、飲みすぎないように」と言われていたことを思い出す。この薬は喉が乾くのだ。
カラダさんは、鼻水出したいのに、力づくで止められた。本当は鼻の中に湿度を保ちたかったんじゃないのか?そのダムを堰き止められたら乾きすぎて痛いに決まってる。水も飲みたいに決まってる。薬は対処療法なんだと実感する。局所の不快だけを取るってことはどこかに歪みも起こってくるんだろうなあ。
薬飲んだのがお昼。夕方にはその効能が切れてきたのか、鼻水出動再開。
しかしその鼻炎薬は捨てて龍角散に移行。
遠い昔に飲んだ記憶のある龍角散。タンスにゴンみたいな味がした(タンスに入れるしょうのう)
その後、鼻水は普通に出る。でもあの鼻炎薬のような違和感はなくなった。昔からある薬はどこか優しい。
しかし今度は咳がではじめた。
ひどい咳。一晩中。
こっ、、、これはなんかすんごい病にかかっているに違いない。。。
龍角散など効きもしない。不安と恐ろしさの谷底に落ちていく。。。
聖霊さん、助けてください。
これをどう見ればいいのですか?
それまでも苦しいときは全体性を見ることに努めてきた。
しかしそれだけではもう間に合わない。。。
激しい咳の中、ある思いが出てきた。
「解釈をしない」
ああ、そうだった。咳ひとつするごとに、不安がやってくる。
これはあの病気かもしれない。
この症状はさらに病気を悪化させるかもしれない。。と。
恐れや不安を助長するのはその『解釈』だった。
私はそれが本当かどうかもわからぬ妄想で苦しんでいるのだった。
その症状を判断、解釈して病名を付けるのは私ではなく、医者だ。
私は心を妄想で震い上がらせるのではなく、
その症状をそのままに、ただ受け止めるだけでいいのだ。
それでもなお、不安な症状があるのであれば病院に行けばいい。
理屈ではわかった。
しかしハイそうですか、とは簡単にいかないので、
ひたすら「私はこれを解釈しない!」と言い続けた。
このことを通して、人はあらゆる観念と解釈の中で、
不安と恐れの波に翻弄されているのだと切実に実感した。
そして今に至る。
今は時々咳は出る。
時々鼻水も出る。
声は変。
友達に一連のことを話すと、
「結局、何もしなくてよかったんじゃね?」と。
そうとも言える(笑)。
こういう体験を通して、
自分が何を信じて生きたのか、
どう考えて生きてきたのかを、
さらに深く知ることができた。
つくしの長い長い不思議な冒険に
最後までお付き合いくださいまして、
ありがとうございました。



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