2014年2月19日水曜日

決死の白菜収穫



れいぞーこに野菜がなくなった。
聞くところによると、スーパーでも野菜の品薄で、入荷すると奪い合いだとゆーではないか。

やまんばの草ぼーぼー畑の、バラみたいに広がったチンケな白菜でも、りっぱに野菜に違いない。大雪のためしばらく行くのをはばかられた畑に、スコップを持っていざ出発。

踏みしだかれた山道から、一つ脇に入ったところがやまんばの畑。誰も踏んでいない処女地の開拓だ。



畑の入り口のドアまで細々とした北斜面が続いている。案の定、そこは雪の吹きだまりになっていて、深さは胸まである。持ってきたスコップでさくさくと雪を落としていく。ここんところの家まわりの雪かきで手慣れたものさ。我ながら南国育ちとは思えぬ。小一時間格闘して、やっと入り口のドアまでたどり着いた。




さて、よろこびもつかの間、真っ白な畑を眺めて考える。
どーやって白菜にたどり着くのだ?

一歩足を踏み入れて気がつく。ふっ深い。。。
スコップでアルペンルートを作りながら前進する体力はさっき使い果たした。しゃーないから、ムリヤリ歩く。ずぼずぼ入って、まるで底なし沼のよーだ。一歩一歩がたいへん。

それでもなんとか畑の真ん中あたりにきた。息が切れる。
確かここらあたりにダイコンが。。。。と、掘ってえ掘ってえ、まーた掘ってえ~(って、炭坑節かい!)と、やってみるがみあたらない。40センチばかり掘って地面にたどり着いたが、土しかない。あれ?ここダイコンの畝じゃなかったっけ?

立ち上がって見渡す。
遠くの方にかすかにふくれている雪が。あ、あれは白菜のこんもりに違いない!ダイコンはあきらめて、白菜に向かって前進する。
掘ってえ掘ってえ、まあーた掘ってえ、と掘り進むと、緑の葉っぱが見えた!ビンゴ!厚さ40センチの雪にぺちゃんこにつぶされた白菜は美しく見えた。なんと花芽まである。雪の中でも成長しているのだ。

よく見ると、雪と地面のあいだにすこーし空間がある。きっと土の暖かさで雪が溶けているのだ。草も元気だ。大地の力はすごいなあ。ひょっとしてこの隙間が雪崩を起こすのかな。

白菜を根元から切るために小屋に道具を取りにいく。やっとこさ小屋までたどり着いたが、ドアがびくともしない。屋根の方を見ると、雪の重みで全体的に壁がたわんでいる。ヤバい。今ここでドアをムリヤリあけたら、屋根が崩れてくるかもしれない。ご近所の車庫がことごとく崩れているのを思い出した。

しゃーないので、白菜を引っこ抜いて、土を落とした。
雪をふんでつけた足跡をまたたどって、畑の入り口にたどり着く。白菜一個収穫するのにこんなに手間がかかるとは。

帰り道、ご近所さんがやまんばがにぎっているものを聞いてきた。

「なあに?それ」
「白菜!」
「え~~~~~っ!」
バラのように広がった白菜でも、かわいい私の白菜なのさっ。


2 件のコメント:

まいうぅぱぱ さんのコメント...

え? 行ったんだ!
遭難しなくて良かった!
t、今週の雪回避できて、それも良かった!

つくし さんのコメント...

行ったさあ〜。
おもしろかったぞい。