2022年3月9日水曜日

お誕生日チーン3連発


 

61回目の誕生日がやってきた。


私はこれまで、何をしなくても、

なんとなく自分の誕生日はどこかウキウキしていた。


母に「お母さん、私を産んでくれてありがとう!」

というメッセージを送るのが嬉しかった。


ところが今回の誕生日はまったくウキウキしない。

テンション激チーン!

落ち込んでいるような、でも何に落ち込んでいるかもわからない。

何があったわけでもまったくない。


どした、私!?


ズーーーーっとテンション低いまま、

「まあ。酒でも飲んで、美味いパスタでも食って、気分を盛り上げるぜ。イエーい!」

と、いつも行くパスタ屋さんへ。


入り口に「マンボーのため、お酒はお出ししません」という張り紙。

チーン。。。。


まあ、しゃあない。。


気を取り直して、

「ここのボンゴレはサイコーよね!

あ。それから漁師のガーリックソテーも!」

と食べた。


チーン。。。。


まずっ!

どした!?今日のシェフ。どしたんだ???


マンボーのせいで、客足が遠のいて新鮮なものが提供できなかったのかもしれんが、

それにしてもその前に味つけがおかしいやろ!


お誕生日チーン3連発。



幻想を幻想として生きる。。。

などとほざいていた私。

どこが幻想やねん。

おもいっくそ現実だと信じているやん!

これをどーやって、幻想として見るねーーん!


ああ、食べ物って、私にとってハードル高いわ~。。。


とブツブツ言ってたら、旦那が言う。


「まずいもんを、まずいって、楽しめばいいんじゃね?」


「!」

「それやっ!」


「うわ~。コレっ、まっず~~~~~。わはは~~💙


そう言ってみると、急に楽しくなった。



この世界を深刻に捉えると、途端にこの世界が重くのしかかり、リアルになる。

この味を問題として捉え、判断し、批判し、どうにかすべき現実になる。


しかしそれを笑って捉えることは、軽くさせ、明るくなり、リアルではなくなるのだ。

それはただ通り過ぎていくもの。


笑いはその場を変える。

それまでのものを一瞬にして反転させる力がある。


旦那の言葉は、聖霊の言葉だった。





誕生日は、夢の始まり。

夢の主人公が夢の世界に出現するとき。


それは母と子が、激しい痛みとともに、

泣きながら分離する瞬間でもある。


この世が分離の世界であることを象徴するような出来事。


しかしこれが真実ならば、

母と子は笑いと喜びの幸せの中で、一つとして現れるはずだ。



誕生日にいろんなことを考えさせられた。




絵:MF新書表紙イラスト






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