ふと、変なことに気づいた。
女の人は、旦那さんに怒ってる人が多い。
だけど、旦那さんは、奥さんに怒ってる風じゃない。
私もそうだけど、旦那に怒り心頭な奥さんをよく見る。
どうしてか。意識はされてないかもしれないが、旦那が怖いのだ。
旦那が私に怒っているとき、体が震える。
うちの旦那は口が立つ。
その罵倒は、肉体を抹消させられるような恐怖を覚える。
それが怒りになっている。
怒りは恐れからくる。
反対に、旦那はどうか。
私がどれだけ怒っても、怖くないらしい。
そこにむかっ腹が立つ。
しかしよく見ていると、
俺は捨てられるかもしれないというような心の恐れがあるようだ。
女性は、肉体的なダメージに恐怖し、
男性は、精神的なダメージに恐怖する。
そんな構図が見えてきた。
だから奥さんはいつも旦那に怒っているんじゃなかろうか。
力は、圧倒的に男性が強い。組み伏せられる恐怖。
動物的な反応に近いのかもしれない。
その反対に、男性は女性にコテンパンに心をやられる恐怖がある。
それは見捨てられると言う恐怖。
そう言う意味で、旦那は女房が怖い。
なんだかな。全然平等じゃないな。
なんか、面白くねえな。
だってどっちも同じように怖がって欲しいじゃねえかよ。
私が旦那を怖がるように、
旦那も私のことを身体的に怖がって欲しいじゃん!
そんな思いを持って寝た。
そしたら夜中にうなされた。
男に対する女性の怒りの波が私に押し寄せていた。
うわあ、なんだ?なんだ?
めっちゃ苦しい!
よく見ると、どうも私の個人的な怒りじゃないみたいだ。
この世界中のありとあらゆる女性たちの怒りだ。
ものすごい怒りで苦しくて全く寝られない。
今、町内会の歴史をやっているせいもあるのか、
その頃の女性の想いまでも入ってきている!
この社会は男社会だ。
その社会の力関係に押しつぶされた女性たちの抑圧された怒りが私を襲う。
こんなにも、、、こんなにも、この世界の女性たちは怒っているんだ。。。!
その怒りに圧倒されていた。
赦しまくっても、まったく効き目がない。
トイレに起きて、電気をつけると4時半。このまま起きようか。でもまだ暗い。
しぶしぶ布団に入って、聖霊さんに頼む。
「教えてください、教えてください。
これをどう見ればいいのですか?
聖霊さん、あなたなら、これを一体どう見るのですか?」
必死で聞きまくった。
まったく答えがない。
それでもそれ以外することができずに、ひたすら聞き続けた。
そして、爪楊枝の先っちょみたいな言葉が浮かんだ。
「形はない」
ああ!そうだった!
それから形を消していった。
あらゆる形を真っ白で何もないものにしていった。
苦しみは、波が引くようにスーッと消えていった。
肉体がある。
男と女がいる。
力がある、力がない。
すべての具象は、この水平線上にしかない。
この水平上は、破壊と絶望と苦しみと悲しみと怒りと恐ればかりだ。
その上に立って、いくらその苦しみを消そうとしたって消えるわけがなかった。
そこは自我の領域。
そこから垂直の位置に立つ。
そこに形はない。
男も、女も、肉体もない。
力のあるなしもない。
そこにどんな苦しみがあろうか。
安らぎの中で私は朝を迎えた。
心は一つであるならば、
この今朝の私の安らぎは、
どこかの誰かに癒しを与えたのかもしれない。
そう願いながら、真実には形がないことを、
ことあるごとに思い出していきたいと思う。
絵:「勝手に来やがれ」ミステリー表紙
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