2022年7月29日金曜日

PEACE PILGRIM(平和の巡礼)


 

最近ある白人おばちゃんの話を聞いて、びっくらこいた。


彼女は28年間、平和を説いてアメリカ大陸を歩き続けたのだ。


お金も食物も持たず、持っていたのは、

着ていたチュニックのポケットに入れた手紙と紙と鉛筆ぐらい。

文字通り無一文。体一つで世界を歩き続けた。

自分の名前さえ捨てて。


夜は道路の横で星空を眺めながら寝、

食事は誰かに与えられるまで食べない。


え。。。なに、それ?


何にも持たず、旅し続けるって、ありえない!

しかも女性だよ!めちゃハイリスク!



彼女は自分のライフワークは平和のために働くことだとはっきり自覚したという。

その平和という目的のために全身全霊を投げ打ったのだ。


チュニックには、「PEACE PILGRIM(平和の巡礼)」と書かれていた。

背中には、「平和のために徒歩2500マイル(40000キロ)」


しかも1952年、女性として初めてアパラチアン・トレイルの全行程をワンシーズンで歩き通した。

1964年、その2500マイルを達成して以降、彼女はもうカウントしなかった。

交通事故で亡くなる81年まで、一体何マイル歩いたのか。



彼女は旅するにあたり、

どんな組織にも属さないこと、

雨露をしのげる場所が与えられるまで歩き続けること、

食べ物は与えられるまで食べないこと、

そして人類が平和の道を習得するまでさすらいの身であること

を誓った。


昔アナスタシアというロシアのタイガに住む女性の話を読んで、

人の体というのもはこんなにも無限の可能性があるのかと興奮したが、

実際そうであったかどうかは定かではなかった。

だけどこのおばちゃんは、実際そうであったのだ。


一点の曇りもなく自分の道を見つけた時、

人はなんと無限の可能性を持っていることか!

心の力が持っている強さは、私たちが考える常識を超えている。

いや。恐れがないというのはこんなにもすごいことなのか。


あぜんとした。

とんでもないぞこれは。



マジでコースを生で生きている人だ。

しかもこのおばちゃんはコースはまるっきり知らない。


やばいやばい。ここまで行けるんだ。。。!


セコい私は、老後の心配しなくていいんだ。。。とまで考えた。

(そこ、ポイントじゃない)


彼女はずっと神と共に歩いていたに違いない。

喜びと内なる平和と安堵と静けさの中で。


こんなにもすごい人なのに、日本で彼女の本が出版されていない。

いつか出版されることを願う。



なんだか自由を感じ取った。


彼女から何かを受け取った。







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