2020年10月2日金曜日

神様の絵の依頼を受ける

 


今、依頼を受けて神様の絵を描いている。


一時期、別の世界にいる空想の存在を描き続けていたことがある。

天狗、龍神など、私がイメージする神の世界だ。


彼らはとても静かで、私の心の中にサーっと入ってくる。

彼らは言葉を発しない。沈黙したまま、私の中に住んでいる存在。



依頼された神は、木花佐久夜毘売( コノハナサクヤヒメ)。

瓊瓊杵命(ニニギノミコト)に求愛されたこの上なく美しい女神。

美しいだけでなく、強い意志を持って自身の運命を切り開く。


依頼主のイメージが神のイメージと重なってくる。

この神が彼女の中に入って、世界を輝かせてくれることを願う。


制作中、この位置にはこれを配置し、

ここにはこれが必要、これはここにおいてはならない、、。

なぜだか知らないが、そういう決まり事が次々に浮かんでくる。


突然胸の奥に強烈な熱い想いを感じ、私は泣いていた。


遠い昔、宗教的な絵を仕事にしていた時期もあったのかもしれない。

そんな思いがよぎった。




今の私は、神を外に見ない。

私にとっての神は形を持たない。


それはここにある、あそこにあるというものではなく、すべてだ。

あまりにも大きすぎて、あまりにも強烈な光を放ちすぎて、

私たちには捉えることができない。

今の私たちの力では、それを見た瞬間、気が狂ってしまうだろう。


だからこそ、遠い昔から私たちはその捉えきれないものを、

私たちが感じられる範囲の小さな形に置き換えて、

祭り、大事にしてきたのかもしれない。



神を感じられるものは唯一、喜びによって。


胸の奥がジーンとする、暖かくなる、

そして大いなる静けさと平安の中に、神を認識する。

今の私にとって、それが最大の神からの贈り物だ。



女神の絵には、彼女の胸に大きな光を添えた。

この光が全てに満ちていきますように。




絵:「ドラゴン」


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