半分眠って、半分起きている状態の時、
ある懐かしい人物のことが約40年ぶりに思い出された。
「ああ、そうだ。あのひとのように、、、!」
その人物は、私が今まで出会った中で一番無垢な心を持ったひとだった。
自分の損得を顧みず、
「つくちゃん、大好きだー!」と、私のためならなんでもやってくれた。
それと同時に、男の人ってこんなにも繊細な心を持っているんだと教えてくれた人でもあった。
SNSで探す。
いた。
懐かしい顔。すっかりおじいちゃんになっていた。
でもあの頃もおじいちゃんのようだったな。
20代の私とあまり年は変わらないのに、私にとって彼はすでにおじいちゃんだった。
生まれ故郷に戻り、50代で結婚したのかな?孫のようなお子さんもいる。
野山をかけめぐり、そしてまた小屋にこもって、彼の世界をうち広げているようだ。
そんな姿を遠くから眺められる嬉しさ。
駆け寄って抱きつきたい思い。
私は今、人の美しさに触れている。
あっても会わなくても、心は繋がっている。
死んでいても死んでいなくても、心は繋がっている。
たった一つの大きな心。
それが一個一個バラバラになったように見えているこの世界。
言葉と形だらけの、どんよりとした暗い雲の厚い層の中に私たちは住んでいる。
その言葉の厚い層から一瞬飛び出したら、そこには青空が広がっていた。
私はそこで彼と出会う。
全ての人たちは、その青い空に本当は住んでいる。
でも下に広がる雲の中がとても魅力的で、その中でもがき苦しみながら楽しんでいる。
そこはどんな問題も解決されない。
たとえ一瞬解決できたように見えようとも、また別の問題に翻弄され続ける言葉と形の世界。。。
私たちはこの形象の世界にうまく適応するために自分自身を改造してきた。
世界とは人生とはこういうものだと自分に言い聞かせながら。
だが彼はその本当の自分を、うまく改造することができなかった。
その本質をオブラートに包むことはできず、
むき出しの状態でこの世界に生きていた。
私はそれを知らずに触れていた。
そしてその美しさに癒されていたのだ。。。
その後、私たちは別々の道を進み、
そして今私は改めてその心に触れている。
この暗い世界に住む一輪の花のような存在に。
その無辜性に触れて、私は私自身を思い出す。
そしてその空をも超えて、神を思い出していこう。
ありがとう。
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