ベランダ育苗が失敗こいたので、地べた育苗に切り替えた。
昼間はお日さまに包まれてあったかいが、地べたは寒い。床下からの北風がびゅーびゅー。夜は衣装ケースをひっくり返してフタ代わりにして寒さをしのいだ。
その結果なんとか四葉キュウリと半白キュウリは本葉をちっちゃいながらも2、5枚つけたので、畑にデビューさせた。どちらもはじめて去年種取りしたものだ。
ウリ科といえば、ウリハ虫。ウリハ虫と言えば、ウリ科ってぐらい相性がいい。やまんばの畑はいつも畑デビューした幼い苗へのウリハちゃんの総攻撃に泣いてきた。
畑デビューさせて、なんとなくいつもならかぶせる不織布もかけず、様子を見てみた。
初日、ウリハちゃん。こない。寒いからだろう。
次の日、こない。暖かいのにこない。なんでだろう。気がつかないだけか?
次の日。あ、きた。いるいる。5、6匹。
でも試しかじりするだけで本気で食わねえ。
それから一週間。試しかじりしたままで終わっている。たしかにいることはいる。しかし一度食っただけで破壊的にまでいかない。
市販のキュウリ苗にもウリハはうろうろするだけ。本気で食わない。
さてここから妄想ゾーンに入る。
オレンジ色に光るウリハちゃんがぽよぽよと空間を飛んでいる。
「お!こっ、このにおいは!」
びゅ~んとやってきたのはやまんばの畑上空。
「おぼえているぞ、ここ。去年はいっぱい食ってやったなあ。どれ。今年はどうだ?」
四葉キュウリに食らいつく。
「あれ?そうでもない。じゃあこっちはどうだ?」
半白キュウリに食らいつく。
「ああ、こりゃ、食う気にもなんねえ」
「あ、あっちにもっとでかいのがあるぞ。」
と市販のりっぱなキュウリの苗に飛んだ。
「おや?そうでもない。そうか。わしの仕事はここじゃいらなくなったんかいの。まあちょこちょこ顔出しするぐらいにしてやるか」
ウリハちゃんはウリ科のおまわりさん。
ウリとしてこの世界でりっぱに生を生き抜くために、アンバランスなウリを出現させるわけにはいかない。へなちょこなキュウリやカボチャを世に送り出すわけにはいかないのだ。
だから肥料でたぶたぶに太った葉っぱや、ベランダでぬくぬくと育った、あまちゃんキュウリの苗は、葉っぱを「食ってやって」なきものにするか、はたまたメタボな葉っぱを食うことによって、よけいなエネルギーを消費させるのをやめさせ、畑の自然の中で育つ強い新芽に全エネルギーを注ぎ込むことをさせているのだ。
その結果苗が消えてしまうのはそれでよし、そこでがぜん頑張る苗ならもっとよし、なのだ。
やまんばはそれまで苗を入れると、しこたま水をかけていた。
しかしある本によると、苗を畑デビューさせる前、苗に水をたっぷり一晩吸わせた後、畑では一週間はまったく水をあげないこと。それは植物の根っこが自力で水を求めて根を深くまでおろすのをうながしているのだという。考えたらそれは理にかなっている。
しかしある本によると、苗を畑デビューさせる前、苗に水をたっぷり一晩吸わせた後、畑では一週間はまったく水をあげないこと。それは植物の根っこが自力で水を求めて根を深くまでおろすのをうながしているのだという。考えたらそれは理にかなっている。
市販の苗にすりゃ、畑デビューの時やまんばにいっぱいお水を入れてもらえれば、
「あ~、たんまりお水。こんだけありゃ、別に根っこを深く降ろさなくってもへーきへーき」
とぽやぽやする。
かたやベランダ育苗ほくほく育ち、寒さ知らずのなまっちょろいお肌の苗を畑デビューさせたわけだ。
そーすると、巡回中のウリハおまわりさんが、
「あ~、こりゃだめだ。全然弱い苗!こりゃなんとか彼らを回復させるために葉っぱを食ってやらんといかん!」
とばくばく食ってくれてたのだ。
ところが今年は、ベランダ育苗が失敗こき、地べた育苗したことによって、かえって寒さに強い自力で生きるキュウリの苗を育ててしまったらしい。
ウリハ巡回おまわりさんは、今年は「よしよし。それでええんじゃ」
といってくれたんかいの。
わしらは「失敗」すると、いつもあせって何かを足そうとする。だけど足せば足すほどどんどんこんがらがってぐちゃぐちゃになる。植物だけじゃない。あらゆる「問題」に対して、つねになにか足そうとする。
やめる。ひく。そのままにほっておく。
その勇気がなかなかない。
だけどそれが宇宙の法則をそっと教えてくれている気がする。
宇宙の法則は黙って
「こっち。。。」
って指だけさしてくれてるんだ。
4 件のコメント:
言いえて妙かもね!っていうか、結果がすべて。育てば、それが正解だったってことですね!
正解かどーかまだわからんけど、なんか植物は自分で生きたがっている!って感じたんだ。
だから人間はいろんなことせずに、そっと観察しているだけでイーンじゃねえか?っておもいはじめた。
たしかつくしさんはむー農園の野人さんゴヒイキ筋でしたよね。
そんなら地べた無農薬ほっとけ農法で行けるでしょう。
さてつくしさんのスマホシールが届き使ってます。
なかなか良いです。
かっぱの白い帽子とヒョウガラのパンツをはいたスマホをはべらせております。
メインは裏側に貼り付けますのでケースの都合上日の目を見ておりません。
そのうちどこかでデビューさせるつもりです。
では。o((=゚ェ゚=))o
認証のアルファが難しすぎ。
うひゃあ〜!おpさま。
お買い上げありがとうございますう!
あっちゃこっちゃにはべらせてください〜。
「かっぱの白い帽子」!と「ヒョウ柄のパンツ」!ウケました。
ああいう白い帽子を流行らせてもいいかも知れませんね。
そーです!野人さんごひいき筋です。
地べた無農薬ほっとけ農法。
ああ、わたしのあこがれの農法です。
認証のアルファ、難しくてすいません。
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