地元のおじさんに(おにいさんか?)、行きつけのラーメン屋さんを教えてもらう。
「ああ、あそこのはねえ、もうサイコー!」
何でも八王子ラーメンとしては代表格らしいのだ。ひとしきりその店の味の魅力を語って、
「さあ、今から食いにいこ」
と、ふじだなコーヒーを出た。
いつもいくふじだなコーヒーさんには、地元のおっちゃんたちが集まる。おっちゃんといっても心は少年。だから兄ちゃんと言わないといけない。いろんな情報が集まって来るので、ここに足を運ばないことには地元は語れない。だから足繁く通うのだ。
さて、やまんばも家に帰ってから、そのラーメンが食いたくなった。ダンナと二人で未知の世界に出かける。
八王子インターにむかう通りから、ある汚ーい感じの本屋の脇の道を入る。
いきなりディープな世界に突入だ。
車一台通れば人は歩けないくらいせまーい道を、おっかなびっくり走る。曲がりくねって突き当たりにラーメン屋の駐車場。15台も置ける広いスペースを完備。さぞかし大きな店なのだろうと予測。さて、みわたしても店がわからない。→の看板があるので、そっちにむかう。
だが、あたりにラーメン屋らしきものは見当たらない。ただの狭ーい住宅がぎっしり並んだ路地だ。おそるおそる直進する。すると店とも思えない建物に、薄茶色ののれんがぴらぴらとかかっているのを発見。よく見ると、小さな字で店の名前が書いてあった。
あったあった。
おそるおそるガラスのドアを開く。お客さんがぎっしり。
「あいてるところにどーぞー」
とちょっと変な発音のお姉ちゃんにすすめられるが、どこにも座るところはない。しばしつったってると、一番奥の席が空いた。
緊張しながら座る。と、席のすぐ横にガラス。なにげにその奥を見ると、イノシシと目が合った。はっとして目をそらすと、私のすぐ隣に子鹿がいた。ぎょっとして見上げると大きなシカが。なんとりっぱな角には色あでやかに着色されたひょうたんがふたつ両角にぶらさがっていた。こっこれは、シカのイヤリングなのであろうか?誇らしげに遠くを見つめている。ガラスのショーウインドウの中には、ありとあらゆる剥製がところ狭しと飾られている。。。というか、無造作に置かれているというか。。。口があいたまま締まらなくなったやまんばは、そのままぐるっと店内を見渡す。すると反対側の壁にも巨大なイノシシの顔がつきでている。その頭には中国風のあでやかな色の丸い帽子がのっかっていた。
こっ。。この野生動物たちを見ながらラーメンを食うのか。。。いや、見られながら食うというべきか。。。
なぜか後ろめたーい気分になりながら、まっ茶色のラーメンをすすった。
うわ。。。ディープ。。。
これでもかというくらい濃い醤油ラーメンであった。麺は今ハヤリのコシが強いのと真反対。とろとろのゆるゆる。。。しかしそれがこのこーい醤油ラーメンにからんで、みょーにうまいのだ。シャーシューはまあまあかな。メンマはうまかったなあ。
しかしあれに普通のネギだったら、やまんばはもっとうれしかったなあ。どうも八王子ラーメンのネギの変わりにタマネギって言うのが、まだなれないのだ。
でもみょうにあとをひく、不思議ーなラーメンであった。。。
店を出ると、表に色あせた縁台がずらっとならべてあった。多分こここそが行列のできる店なんだろう。
いや、八王子はディープじゃのう。
8 件のコメント:
ははぁ、星○家さんですね。
私も行ってみたいんですが、麺がゆるいと聞いてしまうと・・。先延ばしかなぁ・・。
あたりい〜。
でもねえ、あの昭和な感じの、あのタイムスリップ感は、ゆるゆるもふくめて、じっくり味わえると思うなあ〜。
おおママさんたちとぜひ行って!
ちなみに歩きじゃいけないよ。
大体わかります。昔から看板が気になってました。
どっか行った帰り高速降りる時にでもよってよ。。。。って、わたしゃ、ラーメン屋のまわしもんかいっ!
最近高尾インター出来たんで、八王子インター使うことは少なくなる気がしますね・・。
あっ、そーだった。
何度か行こうとチャレンジして、すべて閉まっていた経験が…しかも、車であの橋を越えた後前すっちゃって緑色の線はその時のものです。剥製嫌いの私なのでヒェーです(^_^;)
ま、そこには行くな、という宇宙のとりはからいなのでせう。。
どっちにしても、奥の部屋には行かない方がいいかも。。。
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