畑のフェンスがすこし崩れていた。
このままにしていたら、そのうちイノシシが入ってくるだろうなあ。。。
ジャングル状態になった畑で、そっと心の中で聞く。
「どう、、すればいい、、、?」
即座に答えが返って来た。
「そのままにしておきなさい」
「え?そのままに?けど、、、あのままじゃ絶対イノシシがあ。。。。」
これ、自分で言ってない?
ウン。きっとめんどくさいから自分で自分に答えたんだ。。。
ウン。きっとめんどくさいから自分で自分に答えたんだ。。。
でも、そのまんまにした。
そしてきのう。
畑に行って、なにかが大きく変化しているのに気づく。
畑に行って、なにかが大きく変化しているのに気づく。
フェンスが破られている!
畑は巨大な穴ぼこだらけ、あんなにあったサトイモは、跡形もなく掘り返され、見事に消えていた。そこら中掘り返され、たくさん実っていたであろうミョウガも消えていた。キクイモのエリアはそこだけ台風が来たみたいに踏み倒され荒れ狂っていた。
みごとなイノシシたちの破壊力にグーの根もでない。
だが心はなぜか静かだった。
キュウリの支柱も倒され、砂まみれになっているキュウリを収穫しながら、心は穏やかだった。
なぜだろう。
こうなってくれることをどこかで望んでいた気がする。。。
この畑は山に接している。近所の畑よりももっとも山に近い場所に、人間のエリアとしてフェンスという境界線を作ったことに、わたしはどこかで抵抗を感じていた。
猿が来て、タヌキが来て、ハクビシンが来て、猫が来て、そしてイノシシが来る。
フェンスを作ることは、ここに城壁を建てるようなもんだ。
ここは人間さまのエリア、その他はお前たち野生のエリアと。
だがしかしそれをあざ笑うかのように野菜は猿に襲われる。年々ひどくなる。今とられない野菜は鷹の爪ぐらいなもんだ。
今回フェンスが壊され、畑をイノシシに壊滅的にやられたことで、畑に風が通った。
そんな気持ちになったのだ。
まるで風通しの悪い、締め切ったカビ臭い部屋に、爽やかな風が入ったように。
ここは山に還すべきだろうか。。。
おもいがよぎる。
ここが畑になったいきさつ、それにまつわるいろんな出来事、それぞれの思い。
なんといろんな過去を作ったものだ。
それと同時に、人間と自然とのかかわりもまた教えられている。
慣行農法、有機農法、無肥料栽培、不耕機栽培、自然農法と、だんだん自然に近い農法に移行しながら、
そもそも栽培するとはどういうことなのか。
自然とはなんなのか。
人間とはなんなのか。
生命とはなんなのか。
そんなところまで突きつめられる。
この畑を通して、たくさんの葛藤をあじわった。
この畑を通して、たくさんの葛藤をあじわった。
ぼうせんと畑のすがたをおもいおこしていると、
「人間の視点に立たない。」
心に声が聞こえた。
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