昔NYにいる頃、Greenwich House Potteryという陶芸教室に一年ほど通ってた。
100年の歴史があるって言ってたから、アメリカにとっては100年は由緒ある場所ってことだろう。ビル一棟まるまる陶芸で、入口右手に図書館があって天井高く並べられている作品集の中に、民芸の始まりである濱田庄司氏の作品がレジェンドとして並べられていた。
あの頃のニューヨーカーにとっては憧れの的だったようだ。彼に近づけ、追い越せと頑張っている姿を見るのは楽しかった。
私にとっては民芸は興味なく、もっぱら縄文土器風に作ってみたり、三本足でお皿を支える変な形のものを作ったりして遊んでいた。しかしコップといえば寸胴に取っ手がついただけの、お皿といえば丸く平たいだけのものしか作っていなかった生徒さんたちから見たら、私の作り方は彼らの発想を軽く超えてしまう。先生に至っては、「あなた、これで食べて生きなさい!」と強く押すほどであった。そういう姿を見るにつけ、日本人が日々普通に使っている器の形の幅の広さ、発想の転換はなんてすごいんだろうと本当に感心した。
その頃私のイラストの仕事もレップ(エージェント)が正式につき、
陶芸をやめてイラストの方に専念することになった。
しかしあの時の陶芸熱はまだ消えていなかったようだ。
去年の秋口、たまたま近所の市民センターで陶芸教室に誘ってもらって、27年ぶりに土に触れた。
Greenwich House Potteryでは電動ろくろを回していたが、ここでは手回しろくろ。これがなかなか難しい。変な形の器を作るのは好きだったが、とりあえずこの手回しろくろをものにしたいとただ今挑戦中。
そんな発展途上中の私ですが、陶芸教室のグループ展に参加させてもらいます。
八王子で一番古く30年前から陶芸を教えられている陶芸家工藤孝生先生のご指導のもと作られた生徒さんの作品たちです。
場所は八王子市中央図書館の地下にある展示会場。
私は絵付けした作品を中心に展示します。和紙の作品にも通じる絵付けになっているようです。まだまだおぼつかないですが、もしお時間があればのぞいてやってください。もし気に入ったものがあれば、内緒で(笑)お安くお譲りします。
第30回八王子陶芸クラブ展
日時:2025年9月23日(火)〜28日(日)
時間:午前10時から午後5時
初日23日は午後1時から5時
最終日は午後4時までです。
場所:八王子市中央図書館 地下展示室
住所:八王子市千人町3丁目3−6 JR日八王子駅北口徒歩3分
電話:042−664−4321