夢を見た。
千里眼のある少女が、インドの田舎の暴動を遠隔で見ている。
彼女が見ている世界を私も見ていた。
暗闇の中で赤く燃える焚き火の炎が、怯えた村人たちの顔を浮かび上がらせていた。
彼らをじっくり眺めていても、誰も私に気がつかない。
そこから少し離れたところにいるサリーを着た初老の女性に心奪われ、目の前に立った。
私の姿は見えないにも関わらず、彼女は驚いたような顔で、はっきりと私を見た。
「あなた。。。!」
そこから先の夢の物語はちぐはぐで馬鹿げた話に展開していくのだが。。。
目を覚ましてそのシーンを思い出す。
インド人の彼女の顔。互いがその存在を確認しあった時の言葉にならない喜び。。。
それは先日金毘羅さんで起こった出来事と似ていた。
「はい。つくしちゃん、お餅!」
お餅を渡されただけなのに、
「私を見つけてくれた!」というパッと花が咲いたような喜びがあった。
その後、ママチャリに乗っけられた小さな赤ちゃんとの出会いもまた似たような喜びが。
どの出会いにも、ぱあ~んと、大きな何かが弾けた。
それは一人ぼっちでさまよっている存在が
「ああ!ここに仲間がいた!」
と、存在と存在がお互いを確認し、
自分たちは孤独ではないのだと安堵し合うような感じ。。。
うーん。。うまく言えない。。
ひょっとしたら、それはまさに神に出会った瞬間ではなかったか。
神と神の子が出会う瞬間、「ああ!嬉しい!」という爆発するような喜び。
その二日前に見た夢も奇妙だった。
高校時代の同級生に、「ダンナと別れて、私と結婚しよう!」と告白する夢。
高知は室戸の海岸で、荒々しく岩肌にぶつかる波しぶきを浴びながら、
私は喜びとともに、彼女に高らかに宣言するのだ。
彼女は受け入れ、隣にいた友達に祝福される。
もう意味不明(笑)。
でもあの夢もまた、神に出会った瞬間なのかもしれない。
神は人にもなるし、時には雨にもなる。
畑にもなるし、山にもなる。
あるいは鳥になるかもしれないし、
道端に落ちたビニール袋になるかもしれない。
その出会いが、心の深いところに亀裂を入れ、光を差し込む。
その時「ああ、私は喜びだったんだ!」と思い出させるのだ。
今春一番が吹き荒れている。
心の深いところが揺さぶられて、
長い冬から目を覚ます。
絵:「つた」
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