近所のオヤジとトーキング。
「きょうよお、病院いって来たんだ。どんくらい待たされたと思う?3時間以上だよ!3時間以上!」
「うおー、すごいですねえ。」
と私。
「それがよお。あったまくるんだよな」
「どーしたんですか」
「おれが待ってるとよお、あとから来たヤツがどんどん呼ばれていくんだ」
「うそ~」
「ムカムカ来て、怒鳴りつけてやろうって、ここまで来てたんだ」
と、顎のすぐ下に手を当てる。
「だけどぐっとガマンしてたンんだ。そしたら後ろのオヤジがおれのかわりに思いっきり怒鳴り出してよお。ンで、おれも一緒になって怒ってやったんだ」
「おおお~~、バトル勃発ですねえ~」
「そしたらよお。そいつら予約客だってわけだ。だったら受け付けんとき、最初に言えっちゅうんだよ。今日は予約で込み合ってますから良いですかって!」
「そりゃあそうだ」
「ンでよお。そのときもう2時間待ってたんだ。もうしょーがねえだろ。おれの番号が70番で、そんとき59番あたりだからもうじきだなっておもって、隣のおばさんも予約なしの客で、ふたりで話しながらまってたんだな。隣のおばさんは71番だったんだ」
。。。と、ここまで来てふと間が空く。
「だんだん順番が近づいてよお。。。。ほんで次ぎおれだと思ったら。。。」
「隣のおばさんが呼ばれたんだ!!」
「えっ。。ええ~~~~~っ!」
やまんばもびっくり。
「おばさんもびっくりして、んでおれのこと気の毒がって、『いや、あなたの方が順番は先ですから、そちらがどーぞ』っていうんだけど、『いやいや呼ばれたのはお宅だから、行ってください』ってゆうしかねえじゃないか!」
「まあ、えらいですねえ」
「次だからいいか。。。と思って待ってると。。。またあとから来たヤツをどんどん呼んでいくんだ!おれなんか全然無視しやがってええええ!」
「うわあ~~、すげー」
「どーゆうことだあ!て言ってやったんだあ!そしたらわけの分らんことを言っててちっともわからん。あの受付のネエちゃん、おれのこと意地悪してやろうとおもったにちがいねえ。おれが怒るから、いじめてやろうと思ったんだ!」
へ?
そ、そーゆーことかなあ。。。
ンでやっと呼ばれて診察した時間はたったの5分。
「あ、かゆみ止め出しておきましょう」
で終わった。
病名もなにもなかった。
人は人生において、たくさんの仮説を立てる。
人生とは理不尽である。
人は意地悪をする。
おれは被害者だ。
等々、山のよーに仮説を立てる。
仮説はたくさんの証拠を提出して、はれて立証される。だから人はその仮説に基づいて人生を観察をする。
すると観察する目は、いつも仮説とゆう色眼鏡でこの世界を見るから、とーぜんおれに意地悪する人を捜す、被害者になれる証拠を見つけ出す。たくさんあればあるほど説得力を増す。そしてそれが極まったとき、
「どーだ!だからおれの仮説は正しいのだ!仮説は立証されたのだ!」
と大声を上げられるのだ。
おもしろいのは、人によって視点が違うってことだ。
オヤジはきっと「人は意地悪をするはずだ」という視点で世の中を見ているから、それを見逃さない。無意識にそれを探す。だから必然的にそれが集まって来る。そして仮説は立証される。
しかし、もし人は意地悪をするという仮説をもっていない人がその場の状況にいたら、その受付のお姉ちゃんの言ったことは、まったく違うように解釈したのかもしれないし、じつは納得できる内容だったのかもしれない。
するとその人がその病院を出る時は、起こったできごとをほじくりかえして、あーだこーだと考えてワナワナ震えたりしないのではないか。その病院の事を思い出しもしないのではないか。やまんばにいちいち訴えたりしないのではないか。
引き寄せの法則は、じつは視点の問題だ。その人が人生において「みたいものを見る」。
それがいいことであろうと悪いことであろうと、「信じたものを見る」。ただそれだけのことだ。
だから頭でなりたいイメージをといくら膨らませても、うわっつらだけになる。骨折り損のくたびれ儲け。まずはその人が心底信じているものが何なのかを、自分で徹底的に見ることなのだ。
信じているものを消そうとするんではなくて、信じているものを見つける。正直に自分が何を信じているかに気がついていく。
ただそれだけで、何かが変わりはじめる。
4 件のコメント:
病院で三時間とか待てるって、皆さん元気だなぁ…
私は、待ってる間に、病気になってしまいそうです。
ところで、そのおじちゃんは、どうして病院に行ったんですかね?かゆみ止め処方ってジンマシンとかですかね?
私も3時間待ってるあいだに病気になりそーです。
皮膚科に行ったようです。
お腹のあたりをかいてました。
なんでしょね?
石鹸やめたら直るんじゃないですかね?水虫は治りましたよ。
おお、すげー、水虫治った!
石けんなし、いいよねえ。
けど、そんなこと言えねえ言えねえ。。
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