2009年3月4日水曜日

バンドネオンの豹




ここんところ、打ち合わせは電話とメールのやり取り。久しぶりに呼ばれて、神楽坂に行ってきた。
昔出た本の復刻版の印刷物が出来たのと、その続編の表紙の打ち合わせ。
高橋克彦さんの『バンドネオンの豹』。ランダムハウス講談社から。昔の表紙の絵は横尾忠則さんだった。そのあとを私が引き継ぐ。おそれおおい。

私はあまり小説は読まないが、このお話にははまってしまった。まさに私が中学生の頃めざめてしまったロストワールドのオンパレード。「地球空洞説」、「シャンバラ」、「巨人」、「海底2万里」のネモ船長...!
高校生までは、この私の趣味についてくれていた友達もいた。しかし、大学に入ってもついてきてくれていた(と思い込んでいた?)友達は、社会人になったとたん「まだそんなこと言ってんの?」と態度が変わる。

それからというもの、ひと知れずひたひたと一人その道を貫いてきた(どんな道や)。あれから30年(きみまろ調)。まさかあなたに会おうとは!

久しぶりに、中学生の気分でコーフンしながら作った作品がこれ。悪の手先「サーベルドラゴン」がヒロインのあやを手に入れた瞬間。舞台は地球の中。円盤、ピラミッド、ノーチラス号!ああ、めくるめくシーンに、手に汗握る大活劇〜。

そんなことにコーフンした昔の(?)少年少女よ。ぜひこの一冊を。

そして今、その続編の表紙に取りかかる。
続編は分厚い。22年後の彼らの物語が始まる。今回はぐっと今風になっている。霊魂やオーラや気などがふんだんに出てくる。空中浮遊は、お茶の子さいさい。武器にマシーンなんて使わない。

「地球空洞説」にコーフンした私も、あれから進化した。読みあさったオカルト、神秘学、宗教学数知れず。私の本棚は人が見たら「こいつは変人か?」と思うような代物ばかり。この続編はその私の進化にぴたりと一致した。
さて、どんなシーンが浮かびます事やら。


そんな私でも作家さんからお礼のメールをもらうことがある。うれしいやら、くすぐったいやら。
自己嫌悪菌がまだある私は、人に褒められる事が苦手。「いやいや、やめてください。そんなにほめられたら、ああ、溶けてしまう〜」と。
でもちょっとづつ、その言葉を真正面から受け取る事にしている。
みなさま、ありがとうございます。

絵:「バンドネオンの豹」表紙

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