2015年1月7日水曜日

不快大学の卒業論文『不快の森』




やまんばは、すごく気分が悪いことがあった。
なんだこのやろう、なんであんないいかたするんだ、だいたいだなあ。。。

おーっとっと。
まてよ。ここでこのまま、エアー演説『注:口に出さずに心で相手に討論ふっかけること(やまんば説)』にトツニューする必要があんのか?

やってもいーけど、その先はおなじみのパターンしか生まれてこない。散々うん十年もやりつづけたんだもの。ここはひとつ、ちがうパターンを生み出そうじゃあないのお~。

やまんばはじっとだまった。
だまったまま、この今のイヤ~な気分にどっぷりひたってみることにする。
意識は胸に。意識を頭に持っていくと、勝手にエアー演説はじめちゃうので、あくまでも胸に。または呼吸にもっていく。

どんな気分か、どんな感じか、味わうのだ。
不快大学の不快学科の生徒が、不快についての論文を書くために不快を今まさに味わっているのだ。このチャンスを逃す手はない!

胸が苦しくなってくる。おお、そんなかんじか。
きゅ~んと石のように堅くなってくる。おお!そんなかんじか。
腕に手にどろ~んとしたかんじがやってくる。なんじゃこりゃ?
そのうち最初の感じは、ぎゅる~んと回転しながら変化していく。おお?
移動する、回転する、頭にいろんな映像が浮かぶ、からだにおこる感じが変わっていく。。。

ふと、あれ?これ、個人的なもんじゃない。。。とかんじる。


相手のおもいは、人類の思い。脈々と培われてきた人々のやるせない、つらい、くるしい、悲しい、歴史の中で、ずっと味わっていた思い。。。であって、個人だけの思いではなかったのだ。
それはまさにやまんばも抱えてきた思いでもあった。

相手は、やまんばの思いも含めて代弁してくれていたんだ。相手の姿はやまんばじゃないか。。

そーおもうと、なんだかいとしくおもえて、イメージで相手を抱きしめていた。(あくまでもイメージだぞ。)

するとさっきまであった重苦しい物が、いきなり真っ白になった。
あれ?いやいや、さっきまであったやつ、どこいった?
頭の中でも一回味わおうと探すが、いっこうに真っ白から動かない。
ありゃ、消えちゃった。


「あ~、きもちいい」
いきなり相手がいう。
な、なんだなんだ、さっきまでとちがうじゃないか。
こりゃいったい、どーいたことぜよ。


不快の森の奥には秘密がある。




2 件のコメント:

まいうぅパパ さんのコメント...

なに?なに?どした?
と、浄化したい怒りを復活させようとしてるオイラ・・・(笑)

つくし さんのコメント...

その調子〜。
もいっかい復活させて、どこくらい怒っているのか、論文提出のために、じっくり観察するのだ。
これ以上できんくらい自分の中だけで、自分をあおって、あおりまくったら、そのうちコロッと消える。
それが浄化なのだー。