2009年6月9日火曜日
野菜って何だ?
小松菜、春菊、サンチュ、ルッコラ。
我が家のテーブルに並ぶのはいつもこの食材。今年、初心者はわけもわからず、そこらに種をばらまいた。小松菜はあれよあれよという間に大きくなって、葉っぱが私の顔の大きさ。背丈は軽く50センチを超える。しかもちっともとうが立たない。小松菜の親分さん、もっと大きくなる気でいるらしい。春菊はもうすぐ花が咲く。ルッコラは可憐な花を咲かせている。サンチュはいっくらもいでもあとからあとからりっぱな葉っぱがぐんぐんでてくる。サンチューベリマッチ!ツーマッチ!(もうたくさんですという意味)
しかーし!
不思議なことに、気持ちは「もういっぱいです」なのに、身体は全然オッケーなのだ。たとえばスーパーでこの食材だけを毎日買って食べていたら、何かが足りなくなる気がするだろう。緑黄色野菜、ビタミンAやらDやらと、何かと気にして、あれが足りないこれが足りないとたくさんの種類の野菜を買い求めているはずだ。ところがウチの畑の野菜は、毎日これだけしか食べていなくても、緑黄色野菜?ビタミン?ん、この4つの野菜でオッケー。ってなかんじなのだ。なんつーか、いろいろ野菜を食べなくてもこの4つ食ってりゃ心も身体も満足してしまっているのに気がついた。毎日30種類は食べないといけないんじゃなかったっけ?
この4種類の野菜は「土」しか使っていない。雨水と太陽と土だけ。最初に収穫した時、私はこれを「自分が作った」とはとても思えなかった。完全に受け身である。種さんが勝手に、土さんと太陽さんと雨水さんとで会議を開いて育ってくれたものだ。
私はとてつもない大事なものを食させてもらっているのではないだろうか。そうでないとどうしてこんなに充足するのだろう。これがホントの野菜の力?いやたんにはじめての野菜作りの自己満足?
私はビタミンAでもBでもDでもZ(?)でもない、人間が分解して分析して見つけた栄養素だけではない、もっと別のものを身体に入れているのではないだろうか。それは決してスーパーで買った栄養たっぷりのきれいにそろった野菜からでは取れない何かを。
ここは5、6年放置されて自然に帰った土。かれらはまさに自然の中に生える草と同じ条件下で育った。何も足さない何も引かない。かれらは地球上の人間以外の生き物たちの営みの中にちょっとおじゃまさせてもらって育った、野菜という名の草なのかもしれない。それがたとえF1の種であろうと、この地球上で生まれ育ったものなのだ。草たちと同じ条件下で育てば、同じような力はきっと浮き上がってくるはずだ。その力をいただけば、あれを食べなければいけない、これを食べなければ不足するなどと、日本中を、いや世界中を走り回らなくてもいいんじゃないのか。ただそこにあるものだけで、十分に満足するんじゃないのか?そしてそれが本当の野菜の力なのじゃないのか?
現代人がいつもなにかの不足を感じているのは、自分の身の回りにあるものが、どこか本物でないと無意識に知っているからだったりして。
絵:「すずしろ22」の野菜
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6 件のコメント:
ずいぶん昔さ、林道で車止めたらキジが三方をふさがれた岩の前にいて、こりゃあチャンスとばかり捕まえようとしたんだよ。そしたらむこうはすんごい気迫で、もうこっちも手が血だらけになって、すぐ逃げられた。後から考えれば、あれはもう素早く蹴り殺すしかなかった。どこかでうまく抱きかかえようという気持ちがあった。
それからだいぶたって、友達の農園で鶏を絞めたんだけど、あいつら最期は「分かってますよ」と首を差し出すんだよ。
白い肉のやつらってのは悲しいんだよ。
野草みたいな野菜はさ、グイ~ン!とか、ビシッ!とか言ってくるでしょ。それがこっちの気を満たすんだよ。別に腹が減ってるわけじゃない。俺たちゃ命が腹ぺこなんだよ。ビタミンとかカロチンとかじゃないんだよ。
本物の野草やきのこは神様だよ。それを食べちゃうわけ。もう真剣な儀式ですよ。俺は誰より祈るよ。指先で、脳みそで、舌で、のどで、目で、耳で、体中の全部で。
へなちょこじゃあ満たされないんだよ。だから子供が子供を殺すんだ。俺にはやつらの悲しさや挑戦がよく分かるよ。真剣に祈るような気持ちになる相手がいないんだよ。
そうだ!おれたちゃ命が腹ぺこなんだ!
人間は何一つ命を満たすものを作れやしないんだ。大自然から、大宇宙から、ひたすらいただく事しか出来ないんだ。それを何でも作れるとおごっちゃったからこんなに心が荒んじゃったんだ。
はっちいに野草の食べ方を教わったときから何かしら気がついてはいた。今回この野菜を食べて確信したんだ。そう、まさにグイ〜ン!とかビシッ!と言う本物のキノコや野草や野菜は、宇宙の原理がグイ〜ンと命に入ってくるのだ。イノシシ食べたときもそうだった。
ユタの写真が「そんなことも知らなかったの?」ってな顔でこっちを見ている。そうなのだ。知らなかったのだ。いや、忘れていただけかもしれない。
今人間サマだけが、この地球で一番アホな生き物なのかもしれない。
神様、あなたの命をいただいて私の命が生かされます。いただきます。ありがとうございます。
はっちい、わしも祈るぞー。
私は”美味い!”だけで十分です・・・。
なんか、蛍も顔を出し始めたみたいだし、
来年も、美味しい野菜を生み出してくれる
土でいてくれれば、ありがたいなぁ。
今、自然農の方の春菊がうまいぞー。あまいのだ。昨日は頭の方をビシビシ刈り取ったから、これから脇芽がでる。週末食べてね。
来年もうまい野菜であるには、この土の状態をそのまま残せるかにかかっている。そのためには、いかに自然であるかにかかっているんだろうなー。
楽しみだねぇ。
土曜夕方に摘みに行きます。
春菊食べた?
ソバ蒔いたよ。
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