2018年9月18日火曜日
樹木希林、かっこいい!
樹木希林、大好き。
あの人が、かっこいなあと思うのは、
自分に起こることを受け入れていく潔さだと思う。
内田裕也との関係は、わたしならさっさと切っちゃうのにっておもうけど、何かしらのふたりの因縁や事情があるんやろね。
それよりかっこいいのは、老いや病気に面と向かって、戦いでなく、受け入れていく姿勢。
私はきっとその部分でひかれている。
そりゃあ、がんが見つかった時点で心は本当に恐怖を感じていたと思う。
だけどそのことに対して、向かい合って、じっと考え、やがて静かに受け入れた彼女。
しかも公然と、『私は全身がん』と公言できる強さをもっている。
今の日本人が、ずいぶん前からどこかへ置いて来た、心の姿勢を彼女はもってる。
「私はそんな大それた人間じゃないのよ。弱い人間よ」
といえる強さ。
ああでもない、こうでもないと、死という現実から逃げようとしない、腹の座ったムードが彼女全体からあふれていた。
それは昔の日本人のような凛としたたたずまい。
彼女の死は、私たちにそんなものを思いださせてくれた出来事なんじゃないかな。
私も今日はバイトが超忙しくて、ヘロヘロになって帰って来た。
アメリカの仕事があるとおもいつつも、あまりの疲れに爆睡する。目が覚めても動けない。疲れと焦りでもんもんとした。
無理矢理起きてパソコンをいじっているうちに、ふと自分があることに抵抗していることに気がついた。
疲れに抵抗していたのだ。
疲れることはいけない。
風邪をひいてはいけない。
私たちは無意識にこういう観念の中で抵抗する。
今まさに、起こっている出来事に、抵抗している自分に気がついたんだ。
抵抗するから苦しい。
疲れでしんどいのに、その疲れに抵抗する自分。疲れてはいけないと思い続ける自分。二重三重のきつさを、自分で作っていることに気がついた。
疲れてもいいんじゃないか?
風邪を引いてもいいんじゃないか?
そんな疲れも受け入れていくと、すっと楽になった。
あるがままを受け入れていく樹木希林さんも、
そんな生き方だったのかな?
若いうちから老け役を徹して来た彼女。
彼女だからこその、老いというテーマをずっと学んでいたのかもしれない。
彼女の生き方は、私たちにいろんなものを教えてくれている。
ありがとう。
そしてほんとにお疲れさまでした。
絵:紙絵/「ススキ」
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