やりとげる必要などない。
そんな言葉が耳に入ってきて、ハッとした。
そうだ。私はずっとやりとげよう、やりとげようとしてきた。
ゴールはあそこ。
でもそのゴールに達成できなければ、私はここにいる資格などない。
そうやって自分を叩き続けてきた。
もっと頑張らねば!もっといいものを作らなければ、、、!
極端な話、自分の生き死にに関わることだった。
だから仕事の依頼が来た時、
「これをやり遂げなければ、私は死ぬしかない。。。」
とまでの緊張感に圧迫されてきてたのだ。
納期がある時はそこに突き進むことができた。
納期という山に向かって突き進んできた。
苦しんで苦しんで山を乗り越えた先の達成感。
しかし依頼仕事ではない自分でやりたいことでさえ、
プレッシャーをかけていた。
苦しんで苦しんで作った方がより良いものができる、と。
で、いつも途中で投げ出していた。
そんな自分を、情けない奴、無能な奴と思ってきた。
頑張ってやり抜いてこそ、ここにいていい人間なのに。。。と。
それが冒頭の言葉でひっくり返った。
やりとげる必要はない。。。?
それはつまり、結果を出す必要がないと言っている。
結果なくして一体何を目指すのだ?
この世界で形を残すことが、この世のゴールだ。
コースはこの世界で何をするかということには全く言及していない。
ではコースのゴール、目的は、つまり真に生産的なものは何か。
それは喜び。その喜びの中にとどまること。
(人が聞いたら、まったくアホみたいな答え)
私はいいアイディアを思いつく。
お!これはいい!絶対やったら面白い!
ウキウキとやっていくけど、だんだんと最初のパッションが消えていく。。。
それは私が無能だからだと思っていた。
そうではなかったのだ。
そこに長年信じてきた信念があったのだ。
「苦しんでこそ、いいものができる」
つまり最初はワクワクで作っていたのに、
その先に待っているゴールの手前には、必ず苦しみが待っている。
その苦しみは、苦しめば苦しむほど、より良いものができると。。。。
そりゃー、無理ゲーだろ。
納期なんてないんだぞ。
超えていく山はどこにあるんだ?
なのにその手前に苦しみが必ず立ちはだかっている。。。(笑)
無理無理ー。
そんな信念あったら、嫌になるに決まってる。
やりとげられなくて当然だった。。。
ここで私はやっとできない自分を赦せた。
やりとげなくていいんだ。
形を求めることじゃなかった。
形を苦しんで求めること自体が、自我の目的だった。
自我は、私たちが苦しんでこの世界で戦い続けることを望んでいる。
そこ、目的じゃなかった。
目的は幸せで「ある子」と。
私の仕事は幸せで「ある子」と。
たとえその幸せの中で形ができようと、それがゴールではなかったのだ。
幸せの中にとどまること、喜びと一緒に「ある子」と。
なんて単純なことなのだ。
だけどなんと深いことなのだ。
その幸せのために、光を遮ってきたもの、
つまり苦しむために作り出された数々の信念を手放していく。
握りしめていた信念を赦し、訂正をお願いする。
それは私の思い込みから、この世界を解放することになる、、、!
秋の展覧会の日程が決まった。
今までは、やりとげることに重きを置いてきた。
だけどもうゴールは違うところにある。
作家自身が楽しんでしまおう。
それこそが、私の役割なのだ。
つくし作品展
11月23日(水)~12月6日(火)
場所:高尾駒木野庭園(たかおこまぎのていえん)
東京都八王子市裏高尾町268-1
電話:042-663-3611
時間:午前9:00~午後4:00 無休
詳しいことはまた改めてお知らせしま~す。
0 件のコメント:
コメントを投稿