2008年8月7日木曜日

夕日の砂漠


 
「つきの〜さばくを〜は〜る〜ば〜ると〜...」
と、おもわずうたいながら作ってしまいました。月じゃなくて夕日なんですが。

デズバレーという場所がアメリカにあります。長野県と同じ面積のでっかい国立公園です。そこは「火星」という設定で映画のスタートレックのロケ地に使われたところだそうです。まさに「ここはどこ?わたしはだれ?」といいたくなるような不思議な場所です。黄金色に輝く砂丘地帯があったり、5色の砂の色が混ざりあったペインティングデザートと呼ばれる美しい場所があったり、悪魔のゴルフコースなんて塩のかたまりが針のむしろのようにつきでた面白い表面の砂漠があったりと、砂漠のディズニーランドみたいなところです。「死の谷」なんて不名誉な名前をつけられるほど強烈に暑い、なんの生命の住んでいなさそうなところでありますが、じつはここはインディアンの聖地だったのです。現地のホテルで働くインディアンのお兄さんに聞きました。「ここは俺たちの先祖代々の大事な聖地なんだ」長い髪を後ろに束ねた黒く美しい青年は、ほこらしげに教えてくれました。
満天の星空の中で大地に大の字になって寝そべると、ひたひたとコヨーテが脇を歩きます。大地を背中に感じながらとろとろとまどろんでいると、天と地がひっくり返って、空が私の上にあるのか、それとも私が空の上にいるのかわからなくなります。

めまぐるしく変わり続ける私たちの文明で、今私たちは自らつくりあげた価値観の波に溺れそうになっています。こんな時期だからこそ、電気やテレビやコンピューターの電源を切り、自分の感覚を自然に明け渡して「感じる」ままに自分を放り投げる時間を作ってもいいんじゃないでしょうか。

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