2022年12月10日土曜日

心は感動し、頭は動揺する



2週間の展覧会が無事終わった。

たくさんの人たちが見にきてくれた。


みんな、寒い中、忙しい中、来てくれて本当にありがとう。


いつもはギャラリースペースという、真っ白いキューブの中に展示される私の作品。

それが日本家屋の床の間や小窓や廊下など、バックが白くないところにたくさん配置された。

その意外な空間もあいまってか、人々が作品に出くわした時の驚きを何度も目撃した。


そして私は別のことに気がつき始めた。


作品と出会った時の、人々の感動を見たのだ。


「いったいこれはなんだ?」

頭でどう解釈していいかわからない。

何でできてる?どうやって作った?


心の震えを、頭でなんとか構築し直そうとする。

頭で納得しようと躍起になる。

しかし頭は追いつかない。

水彩?和紙?え?どうやって?


頭は素材や材料に向かう。

何を使っているのか、どうやって作っているのか。


しかし頭が感動したのではないのだ。

心が感動したのだ。

心が感動したのを頭で必死で納得しようとしている。


心は感動し、頭は動揺している(笑)。


感動はやがて喜びに変わる。




絵と人々を横から見ていると、そこに見えない交流があった。

何かに触れている。何かを思い出している。

そうか。これなんだ。うわ。そうだ。これだこれだ。


そう心が言っているのが聞こえてくる。


絵と自分、という分離がなくなっている。

絵の中に自分自身を覗き込んでいる。


その時、本来の私たちに触れている。

実在する喜びに触れている姿を

私は、今、立ち会わせてもらっている。。!


私はその驚きと尊さに感動していた。




自分の絵に感動してくれている、という思いはなかった。


絵はただのきっかけに過ぎない。

私は人々の喜びを思い出す瞬間に立ち会えたのだ。


例えば、サッカーの試合で一丸となる瞬間、

コンサート会場でみんなが一つになって喜んでいる瞬間。

絵はみんなをわーっと喜ばせることはできないが、

一対一で向かい合う、無限の美しさと広がりと喜びを分かち合っていた。


それはとても尊い、とても神聖な姿だった。。。


ああ、神様。。。


私はことの重大さに気がついた。




形の比重から心の比重へとだんだん移行するうちに、

心が持つ力の大きさに気づく。

形はただの結果でしかないことを知る。


結果などいじる必要がない。

原因だけを見る。


それはたった二つの選択だけがある。

自我か、聖霊か。

恐れか、喜びか。


喜びが創造する。

それが波紋のように広がっていく。


私たちは、心だ。



 

絵:「はっとする」


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