2013年5月14日火曜日

空き家



ともだちたちがひっこした。
ともだちっていうよりは、向こうにとってはこっちは年上の先輩ってかんじだったかもしれないんだけどね。
最初パートナーが先にひっこしちゃったときは、まだ完全にいなくなるってかんじじゃなかった。まだ彼女もここにいるってかんじがしていたから。でもがらんとなった空き家を見て、寂しさは現実のものになった。彼女にもらったもんぺまでが消えていくような。

やまんばはいつもひっこしてばかりで、ぎゃくに置いてけぼりの側の気分をあまり知らなかった。だけどいまはわかる。なんだか心にあるいつもの風景の中に、ぽかんと白い余白が出来て、そこがみょうに真っ白くうきあがっているのだ。まるでジグソーパズルのワンピースがぽろっと消えて、後ろの白い紙が見えているかのように。心はそこをなんとか埋めなきゃ埋めなきゃとあせっているような。

だけどかれらは明日を見つめている。これから始まる全く新しい世界を見つめている。不安もあるんだろうけど、その先にあるまだ知らない世界に向かってワクワクする心が深いところから温泉のように吹き出してきているんだろうな。やまんばもいつもそうだったから。

すべてはいつもベストな状態で進んでいる。この世は完璧な世界。

彼らのおかげで高尾生活が今までにない彩りをつけてくれた。
やまんばの心の中にできたその白いスペースは、これから別のものに変化していき、友だちの前にある、まだ見ぬ大きな真っ白いスペースは、これからどんどん彩られていくのだ。

ありがとう、みんな。
広い世界でおもうぞんぶん飛び回っている姿を遠くでたのしく眺めてます。
元気でね!

2 件のコメント:

まいうぅぱぱ さんのコメント...

そうだよね。さびしいよね。昨日出発前に挨拶できましたが、今でも庭先でコーヒー豆挽いてるか、自転車磨いてる気がします・・・・。

つくし さんのコメント...

ほんとね。

きっと新天地でコーヒー煎って、自転車磨いてくれてるだろう!