2010年7月1日木曜日
ヤクザイシの成功
ギャラが入ったので、その足でのこぎり鎌と剪定バサミを買いに園芸品店に向かう(あんたはナニ屋さん?)。
店の入り口に山と摘まれたビニール袋をみてあぜんとする。すべて園芸用の土と肥料だ。みんなこれを買って畑に投入するんだな。
店に入ると陳列棚にはこれまたあらゆる殺虫剤、栄養促進剤などがずらっと並ぶ。のこぎり鎌のコーナーより全然充実しているじゃないか。野菜作りのメインはこれなんだな。みんなこれを買って畑に投入するんだな。
考えてみれば、現代人はなんて薬漬けなんだろう。朝起きた時から歯磨き粉、石けん、シャンプー、リンス、ご飯のあとに栄養補助食品と称してビタミン剤をのむ。電車に乗れば除菌された椅子、つり革、会社の入り口には除菌用のスプレー、お昼はコンビニで保存料の入ったハンバーグやカップラーメンを食べ、腐らない缶コーヒーを飲む。んで、仕事帰りに晩ご飯の食材探しにスーパーによれば、野菜のほとんどは、あらゆる薬のお世話になって育った野菜。うちの近所のおばさんはプロの家庭菜園家。虫が寄り付かないりっぱなキュウリをつくる。そして持病の薬は毎日欠かさず飲む。
高1のとき、自分の将来の進路を決める話があったとき、おばさんが突然
「つくしちゃん、あなたヤクザイシになりなさい!」
といった。生まれて初めて聞いた職種だった。
「ヤ、ヤクザイシ。。。。?(ヤクザの医師?そんな職業があるのか?)」
「そうよ!ヤクザイシになればすっごく儲かるのよ!」
それを聞いた時、このひとはなんという職業をわたしにふるのか?とおもった。そりゃ、ヤクザのお医者さんにでもなれば、ものすご〜〜〜く儲かるに決まっている。
「でも、おばさん。私はその職業は遠慮しときますわ」といっておいた。だって、わたしゃ、ケーサツカンの娘だもの。。。
今になって考えるとおばさんは先見の目があったんだなあ。今、何もかもが薬、薬、薬。テレビつければほとんど薬の宣伝ばっかりじゃないか。
昔、ニューヨークで友だちがカウンセリングに出かけるとかならず薬をもらうのを聞いてなんで心の病に薬?とあぜんとしていたが、今じゃ日本もあたりまえになっている。
そりゃ、ヤクザイシさんは大もうけして大笑いしていることだろう。
のこぎり鎌と剪定バサミを買って畑にいく。
草刈りをしていると眼の回りに何かの虫が2、3匹飛び交った。一匹が眼の中に入って来た。
「あちゃっ」
虫が眼の中で暴れている。とることも出来ず、そのままにして野良仕事を続ける。だんだん眼の回りに違和感が。家に帰って鏡を見ると、顔がお岩さんになっていた。眼の中に入った虫はいいとして、目頭近くと、ほおの上あたりの2カ所を虫にかまれていた。たぶんアブあたりだろう。
朝起きてみると、誰かにぶん殴られたような顔になっている。ほとんどホラー映画だ。
薬局もいかず、このまま様子を見ることにしよう。
わたしにゃ、やっぱしヤクザイシさんは向かなかったようだ。
絵:メディアファクトリー新書表紙「FBI式人の心を操る技術」
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6 件のコメント:
ヤクザ医師。
ヤクザな医師でも、やくざ専任の医師。
どっちも儲かりそうでんな。
お大事に!!
今晩も、居酒屋おれんち? (笑)
え?今夜もいってもイイの?
「居酒屋おれんち」は、毎日オープンでんなあ〜。
お岩の顔はだいぶ引きました。やっぱ、何かが強くなってんのかいな。
ヤクザイシ。おばさんは、ホントはそっちの意味で言ってたりして。。。。!?
うちのち―ママちょっと反抗期なもんで、
ちょびっと不愉快な感じもあるかも知れま
せんが、よろすくです!!
こないだもこっぴどくおおママとち―ママ
で、話し合ってました・・・。
またいつでもいらしゃってくだされ。
『居酒屋おれんち』で、私は常連さんになってしまって、お客じゃなくなりつつあるのが分ります。
ちーママとおおママのソーゼツなバトルが生で観戦できるのもまた醍醐味です(笑)。
私も『居酒屋おれんち』の身内になりつつあるんでしょうか。
それがとってもうれしーのだ。
私のい苦労の一端がおわかりいただければ幸いです。 (苦)
お察しいたします。
飲まずにゃあ、いられません。
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