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アイヌにユカラという神様の物語がある。
大自然や動物の神様たちが語る壮大な物語。アイヌの人々にずーっと昔から火を囲んで唄い語り続けられた聖なる時間。
そんな神聖な物語のイラストを、フツーの和人である私が、今回怖れながら描かせてもらった。
そんな私にもばばあちゃん(母方の祖母に私がつけた呼び名)との時間があった。今は県道になってしまった本家には、囲炉裏があった。そこで幼い私は、ばばあちゃんにタヌキにバカされた話しや、不思議な話しを聞いた記憶がある。火を囲むと、その物語はまるで映画のように目の前に展開した。案の定、夜中におしっこに行きたくなる。でも昔のトイレは、薄暗く、タヌキの話しやおばけの話しがまとわりつき、底知れない恐ろしさを持って私を待っていた。そんな夜は、きまってばばあちゃんに泣きつき、庭が即席のトイレになった。
アイヌは、今の私たちが忘れてしまったようないろんな儀式を日常的に行っている。ユカラは今でも昔のままの姿に違いない。そんな空間の中で聞く神様の物語は、いったいどんな景色を展開させてくれるのだろう。このライブは、人工的な光を出来るだけ排除したやさしい光の中でおはなしをするのだという。そんな空間は私たちが日頃忘れかけている大事な時間をきっと作ってくれるに違いない。
高尾近くにお住まいの方で興味のある方は、ぜひお越し下さい。
絵:フクロウの神様 「かむい語り2008」
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