TSUKUSHI works

2018年6月20日水曜日

京都の旅 フィナーレ

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約束の時間に一時間も早くついてしまった。 鴨川と高野川が合流する三角州、鴨川デルタでぼーっとする。霧雨の降る朝は誰もいない。靴を脱いで裸足になる。旅の疲れが地面にスーッと抜けていく。 対岸を通勤の自転車がときどき走っていく。37年前、私はここにいた。紫野...
2018年6月16日土曜日

京都の旅 その3

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恩師の個展会場は、ちょっとわかりづらい所にあった。 コンビニの店員さんに聞いても 「はあ~。よおわからんのやけど~、たぶん~、川沿いに行かはったらええんちゃうかなあ~と、おもいますわ~。。。」 と、あいまいな返事。 それでもなんとか行き着いた。 ...
2018年6月13日水曜日

京都の旅 その2

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薄暗い部屋の中に、長谷川等伯と長谷川久蔵の国宝はあった。 パンフレットに絢爛豪華に印刷されているものとはまったくちがう、金箔がその輝きを時の流れとともに変化させていった、私好みのものだった。 それはミラノのサンタ・マリア・デッレ・グラツイエ教会で見た...
2018年6月10日日曜日

京都の旅 その1

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久しぶりの京都は雨が迎えてくれた。 京都駅から206系の市バスに乗って、長谷川等伯の国宝の障壁画を見に智積院に向かう。 込み合う車内で、肌が独特の感覚をとらえていた。 「発車します。。。」 バスの中で運転手さんの小さな声が聞こえる。バスはゆっ...
2018年6月6日水曜日

父の遺産

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四十九日の法要のあと、父の遺産の全貌があきらかになってきた。 財産と言えば聞こえはいいが、父と義母が住んでいる小さな家と、二つの銀行にいくつかの通帳があっただけ。 おそらく異動のたびに銀行マンに頼まれて、口座を開いていたのだろう。同じ銀行でいくつもの支店...
2018年5月26日土曜日

優柔不断とやさしさと。

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紺地に水玉模様のほっかむりをした初老のおばさんが野良仕事をしている。 薄緑色のエンドウのサヤをプチプチちぎりながら、彼女の心はちがう所にあった。 「何でわたしはこんなに薄情なんだ」 「何でこんなにうそつきなんだ」 「何でこんなに優柔不断な...
2018年5月19日土曜日

落ち込んでるのん?

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落ち込んでる、、と思ってたら、 心が静かなだけだった。 人はどっかで、明るい気分のほうがいいっておもってるよなあ。 ほんとはそう決めつけることもないのかもね。 じーっと暗闇にある池の表面を眺めている。 少し風が吹いて、水面がささささと、縮緬のように波打つ。 そこ...
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自己紹介

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築紫(つくし)
画家  山のふもとに住む、絵を描くやまんば。
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