昨日の夜、金縛りにあった。ひさしぶりだ。
足首をだれかにつかまれて、持ち上げられていく。どんどんどんどん。あたまを下にして完全に宙ずりになった状態で、全身をものすごい力でしめつけられたまま、ぐるぐるまわされる。ほとんどエクソシストだ(笑)。
すごい恐怖心が襲ってくるが、さからわないようにしてなりゆきにまかせる。抵抗したってよけい苦しくなるだけなのを知っている。それが終わると、今度は口の中になにかが入ってくる。身体の中から引き裂かれるような恐怖におそわれるが、それにも抵抗しない。
叫び声やうめき声を上げる(実際声がでているのかどうかはわからないが)。しかし無抵抗のままそれが過ぎ去るのを待つ。拷問のような状態がひとつ終わってはまたひとつ。。。とえんえんと繰り返されていくあいだ、
「ちょっとまてよ?」
とおもった。
「これ、きりがないんじゃないの?」と。
やまんばはどこかで、ひとつひとつのハードルをクリアしていけば、やがてどこかに到達する。そしたら悟れるかも♡とか、そしたら一皮むけて新しい自分になれるかも♡と、期待している自分に気がついた。
達成感ってあるじゃん。
努力すれば報われるとか、きつい山を登れば、その先に新たな風景が待っているとか、苦あれば楽あり的な発想。
そんな発想から、金縛りを受け止めている自分がいた。これをガマンすれば、楽になれる。だからもっともっと、もっとすごい状態になったら、なにかちがうものになれる。。。と。
だが苦しさは、同じようにえんえんと続いただけだった。
そこに到達点などなかったのだ。
「あかん。これきりないわ。やーめた!」
と、全身をぶるぶるとふるった。
(自分でやめられるんかいっ)
(自分でやめられるんかいっ)
それからのち、なにもおこらなかった。
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