最近のやまんばの夢のパターンは、とにかく大勢の人、人、人。人がいっぱい出て来る夢ばかり見る。
昨日のそれは、母方の親戚の集まりだった。
古くて、暗くて、でっかいお寺のような家に、親戚一同何十人も集まった。そこには亡くなった祖母までいる。遠いむかし、あったことのあるようなないような人々は、なぜか巨大なひな壇に座っていた。母の顔はわかるが、他の親戚はだれがだれかわからない。
やまんばはそこにあったふとんをたたんでいた。すると足首に何かがさわった。見下ろしたが、なにもない。ふとんの端っこでもさわったんだろうと思って、となりのふとんをたたもうとしたとき、ふとんの表面が動いた。
「あれ?」
薄暗いへやの中で目をこらして見ると、ふとんの下を何かがごそごそ動いている。しかも「きゃー」とか、黄色い声が聞こえる。やまんばはばっとふとんをはぐった。
「ビリケン」ってこんなやつなのだろうか。大きさは、30センチぐらいの小さな男の子。色黒でスッポンポンの小さな子ども(?)をやまんばはつかんだ。
「つっかまえたー!」
手の中で動き変わる元気な子だった。坊主頭でやや細長い顔。目は小さくきりっと上につり上がっている。明らかに東洋人の顔立ち。ふとんの下にはあと何人かいた。彼を残してみんなどこかに散っていった。
彼の説明によると、人がいなくなった古い家に彼らは住み着くんだそうだ。玄関先の下駄箱の中にすみかがあった。中はなぜか明るい。そこは老若男女の大所帯だった。やまんばはその中を見せてもらったり、彼から色々話を聞いた。
目が覚めると、そのほとんどは覚えていなかった。ただ両手の中であの子が動きまわるシーンが強烈に心に残っている。
コワイよ!
返信削除コワいかい?
返信削除それはそれでおもしろかったよ。