2017年10月11日水曜日

ニラのお礼に赤い箱


「先日のニラのお礼って、お届けもの預かってますよ」
近所のタバコ屋さんから、留守電が入っていた。

「先日のニラのお礼。。。?ニラ。。?はて。。」

やまんばはジーーーーッと考える。
ニラ誰かにあげたっけ?

やっと思いだした。
1年ほど前、タバコ屋さんに宅急便を出しに行ったら、ニラが手に入る所がないか、聞いているご夫婦がいた。

「えー。ここら辺に店は一軒しかないし、しかも今日は休みだし。。ニラ買うなら、駅の南側のスーパーに行くしかないねえ。。。」
「そーだねえ。店って言えば、そのくらいしかないしなあ。。。」と私。

「。。。。あ。。ニラだったら、ウチの畑にあるよ」
と、勝手に生えているニラを思いだす私。
スーパーから買う発想から、畑からもらう発想に転換。

「。。。いる?」
「えっ!いいんですか!?」
「勝手に生えてるだけだけど。。。。」
「ほしいです!」

何でも都心から高尾の山ん中にキャンプに来たんだが、キムチ鍋を作ろうとして、肝心のニラがないのを思いだし、焦ってここまでやって来たのだと言う。
ニラないと、キムチ鍋はできないでしょう!(ほんまかいな)

とゆーことで、2台のクルマで畑まで行く。
運の悪い事に、Uターンできるゆいいつの場所に、なぜかでっかいバイクがどかんと止めてあり、運転下手な私は思わずニラのご主人に狭い場所でのUターンを頼むなさけなさだった。でも、なんとかニラと秋の葉ものをいくらか渡せた。

まさか1年後に、そのお礼をいただくとは思いもしなかった。
律儀なお方やー。

タバコ屋さんも本当にご親切。あのニラの一件を覚えていてくれて、私とそのご夫婦のあいだをちゃんと取り持ってくれる。おまけにわざわざとどけてくれたのだ。



箱を開けると、美味しそうな焼き菓子が入っていた。
今日のおやつに頂きます。

きっと今ごろ、高尾のどこかであのご夫婦はキムチ鍋して楽しんでいるんだろうなあ。

お互い、名前の住んでいる所も知らないあいだがら。でもほんの一瞬心が通い合う。
なんか心がホクホクするね。

ありがとう。




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