小さい頃、両親と道を歩くと、すこしめんどうなことになった。
ふたりの歩く速度がちがうために、歩いていくうちにふたりの距離はどんどん開いていく。
幼い私は、父についていったり、あとからくる母の元に走っていったり、また父のもとに走ったり、母を待ったり、行ったり来たりしながら歩いた。
二人は決して、お互いのスピードに合わせようとはしなかった。
ふたりの考え方もまたちがった。
私はどっちの意見にも納得できたがゆえに、どっち側につけばいいのかわからなかった。
大人になって、ダンナとだれかに意見がちがうことに悩まされた。
どっちの意見も納得できたがゆえに、どっち側につけばいいのか、これもまたわからなくなった。
でも、このごろやっとおもう。
どっちにもつかなくていいや。
私は私の側につく。
たったそれだけでよかったんだと。
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