近所で意味もなくうろうろしているおっちゃんがいる。そのおっちゃんは自称畑プロ。そのおっちゃん、私を見つけちゃあ、野菜の育て方のノウハウを押し付ける。
「大根はだなあ〜、首根っこ飛び出しているところに土掛けとくんだ。そうしねえとよお、凍っちまうんだ。土さえ掛けときゃあ、いつまでも食えるってもんよ。今度畑に行ったらやっとけよ」
ほとんど強制的。
しょうがないから、
「はいっ!わっかりましたあ〜」
と、調子のいい相づちをうっておく。
ウチの畑にゃあ、土がみえない。全部草でおおわれて、大根のクビに掛ける土を探すのに一苦労する。畑は草がビッチシとはえ広がって、土の中はいろんなもんが住んでいて、しかも根っこがはびこっているせいなのか、大地は凍ってない。
思い出した。昔ここを開拓した頃に、土を耕して柔らかくしようとしても、大地がガッチガチに凍り付いてスコップが入らなかった。それが今、指を突っ込んでも氷にあたらない。グニーッと中に入っていく。
だからか、首根っこ飛び出した大根も凍っていない。大根ちゃんは、まわりを枯れ草のあったかい毛布に包まれ、葉っぱもうまいこと下にしおれてくれて、ちょうど大根のクビまわりにスカートのようにかぶさり、外の冷気に直接ふれていないようなのだ。
近所の畑の大根さんたちは、むき出しの大地の中でいかにも寒そうに見える。あれじゃ、やっぱり土掛けてあげないといけないだろうな。
昨日の夜、久しぶりにちょっとだけ雨が降った。お湿り程度だったけど、野菜さんたちが嬉しそうに元気になっていた。畑に春のにおいがし始めていた。
絵:「冬の大根」オリジナル
自然にそうなるように出来てるんですね。不思議だけれど・・・。
返信削除雨が降った次の日、車は凍ったけど、畑は凍らなかったでえ〜。大根も無事。すごい。
返信削除んで、健気な奴等を喰っちゃう。(笑)
返信削除きのう、自転車で風切ってたとき気がついた。
返信削除とんでまっせ〜、もう。例の奴。喉と鼻の奥にイガイガするものがこびりついた。
んで、そのケナゲな奴を食っちまうんだべ。あの自力でがんばっている野菜さんのど根性パワーをもらうんだべ。特に生で。酵素が働いて免疫上昇。あの時期を乗り越えられるべ。