2010年12月27日月曜日
生物多様性畑
知り合いのお家から、大きな大きな大根をもらった。一個もっても持ち上がらない。たっぷり栄養をもらって育ったりっぱな大根だ。サラダや煮物にしていただきます。
さて、それとはうってかわって、ウチの大根は大根とは言わない。どんぐりみたいにちっこいんで、小根と呼ばれている。ショーコンというと、なんだか根性のちっこいやつ、みたいなイメージだなあ。商魂たくましいとか。なんだ、ほとんど私じゃねえか。やっぱペットみたいに、野菜も作る人間に似てしまうんかなあ。
そーいやあ、種取りしたアブラナ科の野菜も思いっきり根性曲がっている。
先日ちっとも育たない白菜をふと、横から眺める。なんと、白菜の下にでっかい白い根っこが地面からぼっこり飛び出しているではないか。
な、なんじゃこりゃあ~~~っ。
直径10センチ以上ある白い大根が地面に突き刺さっている。いやカブか?その下はいったいどーなっているんだろ。丸いのか、長いのか、引っ張ってその正体をのぞいてみたい衝動に駆られる。これは確かウチでとった白菜の種だ。よく見たら、あちこちの太らない白菜の下に大根が潜んでいる。お、おもしろいじゃねえか。。。。
このように複雑怪奇な野菜(こうなると野菜なのかなんなのかわからない)が育ってしまう妖怪畑である。やっぱりペットと同じで似ちまうのか。。。
去年は全滅したソラマメ。今年秋口にまいた種は順調に育っていた。ある日、コウベをたれているソラマメちゃんを見つける。みんなでしょんぼりしている。よくみると、おびただしい数のアブラムシがソラマメちゃんのコウベにビッチシくらいついているではないか。顔中にアブラムシを付けて、がっかりしているようだ(ちがうだろ)。
ここまでくらいつかれていると、手で取るということはまったくできそうもない。おもわず、根っこから引っこ抜いて、水道でジャバジャバ洗って干して、また植えなおしたい衝動に駆られる。
しばらく考えて、
「困った時はそのままにしておけ」
という自然農の師匠川口さんのおしえどおり、ほっとく。(おい)
見ないフリしていたソラマメちゃんを久しぶりにのぞく。あれ?なんだかがっかりしていない。よくみると、あんなに顔にくっついていたアブラムシちゃんが、顔洗ったあとのように消えている。はは〜ん。あいつら、夜のうちに地面から這い上がって、近所の川で顔を洗ったな(それもちがう)。
ふと彼らの足下を見ると、カラスノエンドウが育ち始めている。そこにアブラムシがべっとり。。。
なんと移動しているようなのだ。
アブラムシは、「やっぱ、ソラマメより、カラスノエンドウよね~」
と言ったのか、どーなのか。
こーゆーのをコンパニオンプランツというのか?アブラムシちゃんにはアブラムシちゃんの好き嫌いがあって、
「あたし、ソラマメはあんまし好きじゃないけど、まあ、大好きなカラスノエンドウが出てくるまでは、これでガマンしてやるか」
と、当座のしのぎだったのかもしれない。草がないきれ〜いな畑じゃ、こんなことは発見できないど。これはコンパニオンプランツというよりは、今ハヤリの生物多様性っちゅうやつなんかもしれん。うちの白菜だって、大根と合体しているし。これを多様性と言わずして、ナニを多様性と言うのか。
今度、近所の畑のおやっさんにアホにされたら、草ぼうぼう畑と言わずに、
「ウチの畑は、生物多様性保全ですから」
といっておこう。ドーダー!
絵:ムックの表紙
不思議ですなぁ・・。
返信削除ちっちゃくても、不思議でもいいんです。
美味しければ。
ぱぱさんの基本「おいしければいいのだー!」
返信削除それ、すき。
やっぱそれにつきる?