2010年10月12日火曜日

自然発酵種の完成




えらい長いことかかりました。ついに自然発酵種の完成かあ~~~?

畑でとれた小麦をコーヒーミルでキコキコひき、それに水をくわえただけで発酵させるというパンの発酵種です。一番最初は大失敗。パン種を元に小麦粉をくわえ、フライパンで焼いてはみたものの、とても食える代物ではなかった。口の中で、すっぱいの、にがいの、えぐいのの3拍子が踊りまくり、のどを通らず吐き出した。人の身体は正直です。動物的に反応するようです。
げんなりするのもつかの間。また再度挑戦。試行錯誤の末、ついにパンらしきもの完成!
3ヶ月かかった。われながら、しぶとい。

どうも発酵するためには、空気中のいろんなモノたちとの共同作業があるようなのだ。
私しゃ怠慢なもんで、ぬか漬けなどない(何度も失敗してくさらしているから)。しかし発酵食品や空気中の微生物たちが、パンの発酵もうながしてくれるようなのだ。
発酵と言えば、ダンナの大好物の納豆がある。んで、そのパンの種の上に、納豆を置いてみた。近づけるとなんか感染(?)しそーな気がしたのだ。
ほんでもって、今度は声かけ。
おしだまった種に口を寄せて
「おっきく膨らめよ~!」と、大声をかける。
はたまた種の入った容器のふたを開けて、ふたでパカパカしながら
「発酵菌よ~入れ~」
と空気中に漂っているであろう何かしらの発酵するもとを入れてみたり。
ついでに種に「発酵踊り」も披露する。。。

あの手この手を使って発酵を促したのだ。(そ、そんなもんででうながされるのか。。?)
すると冷蔵庫の中で小麦粉はぷすぷすとおならをし始めたのだ。(発酵してるってこと!)気を良くした私は、小麦粉というエサを気長にやりつづけた。だがそれでもまだ「ふくらむ」というところまではいかない。

ある時、小麦こねてみようか。と思い立ち、パンをこねるようにこねてみた。するとそれがきっかけになったようで、納豆の下でゆっくりと膨らみはじめた。1週間くらいで2倍になった。まだまだ膨らみそうな気配。そのままエサをやらずに、飢餓感を感じるまでほっておく。そしてエサ投入。なんだかオッケーなきぶんに。
いっちょ作ってみるか。

だが、これがパン生地になるわけではない。これを元に、一部をとって強力粉とちょっとのお塩とちょっとのお砂糖と水でこねこねする。これが林弘子さん流にいえば、「中種」になる。まだまだこれではパン生地ではない。
それを元に、本格的なパン生地を作るのだ。なんと手間のかかることよ。

おそるおそる作ったリーンな生地は、なんとも味わい深いフランスパンになった。うおー!ついにできたどー!というのもつかの間、二度目の中種作りに失敗。む、むずかしすぎる。。。ううう。。。。

失敗は成功の元。失敗を繰り返しながら、なにかを学んでいる予感がする。今日もカンパーニュの生地であんぱんとアップルパンを作る。もちろん固い生地。しかしイースト菌にはない、甘さとこくがある。なにより発酵菌のにおいがしない。やはり小麦粉から作った発酵菌だからだろうか。

最近、微生物づいている。石けんなし生活を続ける中に、身体にすむ微生物を感じ、畑で土の中で働く微生物たちを感じ、そしてまたパンの中に微生物たちの働きを感じている。目には見えない無数の存在たちが私たちの生活をとりまいている。その恩恵を受けながら、私たちは生かされているんじゃないだろうか。

あああああ〜、ありがとう、微生物たちよ!


絵:食品会社のロゴマーク

2 件のコメント:

  1. まいうぅーぱぱ2010年10月12日 19:51

    おお。おめでとうさんです!!
    我が家にて保管中のシソ酵母も、季節の切り替わりを感じたようで、最近ではパンパンに膨らむこともなくなりました。
    真夏は、週に一回はガス抜きしないとPETボトルが爆発しそうになっていたものですが・・・。
    学術的には、「発酵する」と「腐る」の区別は無いそうですね。要は「食えるか食えないか」だけの違いのようです。
    面白いですね。

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  2. うんうん、ありがとー。

    でも完璧にはほど遠い。。。

    これからじょじょにほんまもんの完成に近づけていきます。

    発酵と腐敗はほとんど同じなのはすごいよねえ。

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