「こんなんなっちゃって...。
ここまできたらどうしようもないわねえ....」
近所で畑をやっているおばちゃんが、久しぶりにうちの畑にやってきてつぶやいた。
おばちゃんの目に映る目の前の世界は、草がぼうぼうのどうしようも手のつけられなくなった最悪の畑に見えるらしい。
「草に栄養取られちゃうわよ」
「へえ、すんません。忙しいもんで...。まあこんなだらしない私ですが、ひとつ大目に見てやっておくんなまし」
と、わけのわからない江戸弁を使う私。
こんなんなっちゃって...じゃなくて、わざとこんなふうにしちゃったわけですが、おばちゃんは何年も何十年も野菜を育ててきた人。そのおばちゃんに「草、はやかしてマス」なんてじぇったい言えない。そうか、これが自然農や自然栽培をする人たちの苦悩なんだな。とりあえず、その場をごまかしてやりすごすしかない。だって、草を敵とする発想と、草を見方にする発想には決定的な違いがあるのだもん、その違いをそんじょそこらのガキの私がおばちゃんを説得させられるわけがない。離れ小島のようなところにある畑ですくわれた。これがみんなでいっしょに区画をわけてやる畑だと、とてもじゃないがまわりの軋轢に負けてしまうだろう。
「あら、ニンジンが出来てるじゃないの」
とおばちゃんはニンジンを草の中から見つけてくれた。
「ええ、ここにもキュウリ出来てます」と、すかさず私。
「あら!ちょうどいい大きさねえ」
「『(草の中でも野菜が育つ)奇跡の畑』とでも呼んでやってください」
というと、おばちゃんは笑ってくれた。
絵:coopけんぽ表紙「稲刈り」
奇跡の畑のネーミングが勝ちましたね。
返信削除しっかり実った野菜を見つける喜びもなおさら。
草とも虫とも、ほんでもって人とも敵対しない関係が一番。
返信削除そこには笑いが一役買ってくれます。
これを「無敵」というらしい。
”草とも虫とも、ほんでもって人とも敵対しない関係が一番”
返信削除ってのが理想だけれどね・・。
既に渦中だったりしてますからね。orz
渦中にいるばあいは、
返信削除「ああ、おれっていま怒ってんだなあ〜」とか「あいつのこと敵視してるぜ」とか、自分の感情を人ごとのように観察してみるのもおもろいで。小説の主人公のような気分になって。
ところで、いつも出てくる「orz」ってなんだ?
orzは、膝を折ってがっくししている様子の顔文字ですがね。
返信削除アーーーーっ!ホントだ!
返信削除今、そう見えた!
しょーもなー....。
悩んでソンした。