2022年4月13日水曜日

一つの小島の物語

 


ある時、自分の来世は中世だ。。。と思った。


21世紀に生きたのち、13世紀に生まれ変わる?

そんなバカな話はない。

21世紀の後の来世は、22世紀か、もっと先だと。


でもその時思ったんだ。

時間はリニア式に動いていないって、こういうことでもあるのかと。


左から右へ、一方方向にだけ動くと信じているけれど、そうじゃない。

21世紀から、13世紀にも、58世紀にも、紀元前にも行けるのだ。。。!


きっと時間があるのは、その人生の物語の中だけだ。

そういうシステムに「してある」のだ。


つくしと言う名の私は、21世紀に生きている。

生きては死ぬと言う人生の夢を見ている。


これは時間と空間と言う設定の、

ひとくくりの夢物語なのだ。



だから次いつ生まれてこようと問題ない。

21世紀から13世紀に生まれ変わってもダイジョーブ。


だって、その間に時間が続いているわけじゃないんだもの。

つくしと言う人物の物語が、その心の中で展開されているかに見えているだけ。

私の知らないところで時間が進んでいるわけじゃない。

生きては死ぬと言うひとくくりの物語の中で、時間があるという設定になっている。

(だから死ぬんだけどw)


そう言うことだから、21世紀に生きたから、今度は13世紀にしちゃおっと!

って、選択できちゃうのだ。


21世紀の島に住むつくしという人物と、

そこから離れたとことに住む13世紀のウィリアム?と言う商人が住む島との間には、

時間も空間もない。


こっちからあっちへ移動するだけだ。


なんでそんなことをしている?


ひょっとしたらこの人生はすでに誰かが演じた人生だったかもしれない。

これから演じるウィリアム商人は、かつて誰かがやったことかもしれない。

ひょっとしたら、私は何度もこのつくしを繰り返し演じ続けているのかもしれない。。。!




夢を見ているのだ。。。

宇宙という空間の中の、小さな星地球の、日本という小さな国に生まれてきた人間。

その人間が色んな体験をし、やがて死んでいく。


世界は私の二つの目から見たものしかない。

その目を通して見ている世界がすべて。

その世界を通して笑ったり怒ったり怖がったり。





身内が入院したので、今の医療の現場を垣間見る。


採血、エコー、CTスキャン。

テレビドラマで見る世界が目の前に広がっていた。


13世紀の私もまた、同じように中世の医療を見るのだろう。


銀行に行って振込の手続きを待っている間、また中世のことを思う。


中世にも同じようにお金のシステムがあり、

その中で必死に生きている私がいるのだろう。




21世紀に生きても、13世紀に生きても、

同じように社会の理不尽さ、複雑さに振り回され翻弄されて生きる。


たとえ13世紀には治らなかった病が21世紀に治る病であったとしても、

また新たに不治の病は出現する。

こんなに医療が発達してもコロナの問題はあるように。



いつでもそうなのだ。

どこにいても、一瞬平和がやってきても、完全に平和な世界はない。

それがこの物語の大前提。

この世界が出来上がった理由を知れば納得する。




明るい銀行の待合室で、平安が私を襲う。


ああ、、、そうなのだ。

この世界のすべてを赦していこう。。。

兄弟はもちろん、医療も、銀行のシステムも、戦争でさえ、、、。


いつ産まれても、どこで産まれても、やることは同じ。


赦すことで世界は消えていく。

受け入れることで世界は消えていく。



そうやって、神の子の一つのかけらが選ぶ聖霊によって、

一つの小さな島の物語が、一つ、また一つと消えていくのだ。




絵:MF新書表紙イラスト






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