2014年11月25日火曜日

これ、自然栽培っていうんでしょ?



秋に入ってトマトが赤くならなくなった。青いまま、わんさかついている。

やまんばは青いトマトを収穫して、家の暖かいところに転がしておく。しばらくすると色づいてくる。真っ赤になった頃を見計らって、トマトソースを作るのだ。青いまま料理できるけど、あまり味がしない。だけどしばらくおいて赤くなって調理すると甘いコクが出る。なんでだろーね。

真っ青いままだと赤くなるの時間がかかるけど、すこーし黄色くなりかけた頃だと、赤くなるのも早い。ただ赤くなるのを待つうちにときどき腐ってくるものあるから、よく吟味しないといけない。



きのう畑で小麦を脱穀していると、近所で畑をやっているおばちゃんたちが来た。
「ちょっと畑を見させてもらうわよ」
「どーぞ、どーぞ」とやまんば。

ひとりはすぐ近くで有機肥料でひとりで畑をやっているAさん、もうひとりは、その向こうで化学肥料と有機肥料と農薬で美しい畑をやっているオヤジの奥さん、Bさん。

Aさんは座り込んで土をいじっている。
「あら、玉ねぎできてるじゃないの」
と、Aさん。
「あ、そーっすか?」
「でもこれじゃ土が寒いわ。何か敷かなきゃ冬が越せないじゃないの」
と、Bさん。
「だいじょーぶ。草が守ってくれるから、あったかいのよ。敷くものなんていらないわ。」
と、やまんばが言った、、、、わけではない。
なんとAさんがやまんばのかわりに言ったのだ。。。!
。。。え?

「これ、機械なしでやってるんでしょ?ひとりで耕すの大変でしょう」
と、Bさん。
「うん。でも今はほとんど耕してないの」とやまんば。
すると、
「草がね。土を柔らかくしてくれるのよ。ほら、この畑ふかふかじゃないの」
と、Aさんが言うではないか。

ここらで畑をやっているオヤジもおばはんも、うんちくたれ。このAさんは自信家。いつも自慢話を聞かされる。そのAさんがそんなことを言うなんて。。。

Aさんは立ち上がって、ひとり言のように言った。
「ほんとうに肥料なくても野菜ができるんだ。。。。」

「これ、『自然栽培』っていうんでしょ?」
にっこり笑ってBさんは言った。


啓蒙しようなんてしなくていーのだ。
説得しようなんてしなくていーのだ。
お互いの立ち位置をそのまんま受け入れていれば、勝手に向こうも理解しようとしてくれている。

なんだか胸が熱くなっちゃった。



2 件のコメント:

  1. まいうぅぱぱ2014年11月26日 18:46

    Aさん、エエなぁ!!
    っていうか、結果出たっつぅ事ですね!

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  2. だんだん自然農法や自然栽培が市民権を得てきたってことかな。。
    Aさんって、勉強家なんだね。しびれました。

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