2009年8月22日土曜日

大根は回転する




この世のものは、回転しながら運動しているようだ。
このあいだ「奇跡のリンゴ」を作られる木村さんの本を読んだ。その中に、大根は回転しながら育つ。というのがあった。何でも大根は地面の中で右回りに回転しながら根っこを大きくすると言う。だからまんべんなくお日様に葉っぱがあたるというわけだ。そういえば、二股に分かれた大根を収穫すると、たいていねじれている。二つの大きなおみ足が、恥ずかしそうに交差しているのだ。三つ股の大根もそうだった。みんなねじれていた。回転しながら大きくならないと、ねじれるわけがない。だから、引き抜く時は左回りに回転させながら引き抜くといいというわけだ。
インゲンやキュウリやカボチャのツルもらせんを描いているし、朝顔のつぼみも回転しながら大きく花を開く。テレビで見るハイスピードで見る植物の成長はみんなねじれながら大きくなる。台風は回転しているし、水は回転しながら排水溝に落ちていく。南半球は逆回りだと言うから、南半球に育つ大根は左回りなのだろうか。
そういえば、私の頭のつむじも回転している。指紋も渦を描いている。地球もまわっているし、太陽もまわっている。銀河もまわっている。原子は原子核の周りを電子が高速で回っている。

太古の遺跡には必ず渦巻き模様が描かれている。インディアンの聖地にも彫られてあった。きっと太古の人々は渦巻きがエネルギーの象徴である事を知っていたのだ。

私の大好きな絵本に「ちびくろさんぼ」というのがあった。トラがバナナの木(だったっけ?)の周りをぐるぐる回って溶けてバターになるのだ(!)それを使ってホットケーキを焼いてみんなで食べるという、常識を覆すぶっ飛んだ絵本だった。
そこにも回転が象徴的に出てくる。回転すると何かにメタモルフォーゼするのだ。回転すると螺旋状に上がっていき、同じ場所であるのに一段階上の違う次元に上昇するのかもしれない。(このばあい、ニンゲンにとっての都合のいいメタモルフォーゼだが...)

どれ、私も一つ回転してみますか。


絵:にんじんです。

4 件のコメント:

  1. まいうぅーぱぱ2009年8月22日 21:50

    あぁ。だから駄目な奴のことは”左巻き”ってゆうのかな??
    あと、自然に従ってない私の頭は、さっぱり回転いたしませんです・・・。orz

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  2. ああ。だからうちのダンナのつむじは左巻きなのかー。(笑)

    いやいやビール飲んで回転してるじゃないですか。
    あ、それは酔っぱらっているという事か...。
    うん、これも自然な回転運動だ。

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  3. はじめまして。
    食べ物のいのちについて、ちょっと考えるようになって、TSUKUSHIさんのブログに出会いました。
    今回、ちびくろさんぼに反応し、思わず投稿しました。私も大好きで、あの挿絵がいまでもすぐに思いうかびます。たしかお母さんがホットケーキを焼いてくれていた・・。
    あと、NHKで昔夕方ころに流れた、みんなのうたも、結構忘れない逸品があります。
    ちなみに、わたしは物を考えるときに、うろうろ渦巻きながら(できない時は、振りをしながら)、空妄想をしとります。

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  4. NATSUKIさま
    いらっしゃいませ。
    ちびくろさんぼのあのシーンは今想像するだけでよだれがでます。そうそう、お母さんが焼いてくれました。子どもにとってサイコーのシュチュエーションです。

    そうですか。うろうろ渦を巻ながら、ですか。
    やるなあ。
    やっぱ人も回転するんですな。回転すると、いい案が浮かぶんですな。

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