2008年8月30日土曜日

雨上がり



おとつい、記録的豪雨!
この世が終わるってこんな風なのか?とまでおもった。
バケツをひっくり返したような大雨の音と、つぎからつぎへと鳴り響く雷。「どどどどどどーーーーっ」「ばりばりばりーーーーーっ」地響きでガラスが揺れている。ニンゲンってこうなったら、なにもなすすべはないのね。ただただ家の中で、じーっとするしかない。
恐る恐る窓の外を見る。家の前の川が気になる。真っ暗で何も見えない....とおもったら、いきなり稲光が。一瞬昼間のようになって、あたりの風景を浮かび上がらせた。目の前に横たわる濁流の帯!いつのまにか家の前の川は、いっきに水量をあげていた。
ひっえ〜〜〜〜〜っ、かんべーん!
いつもは足首くらいしかないちょろちょろの水量。今日は2メートル近くになっている。もうちょっとで、我が家の庭先にたどり着こうとしていた。

海育ちのくせに、私は水が怖い。いや、海育ちだからこそ、水の怖さを知っている(と、言っておいたほうがかっこいい)。高知の実家が床上浸水したこともある。海がどんなにその姿を一変させるのかも知っている。ついでにしょっちゅう洪水の夢も見る(関係ない)。
そんなもんだから、「かっ、かっ...かみさま、おねがい。水ここまで来ないでえ〜」と祈り倒す。おもわず震える手で、床に置いてあったパソコンのプリンターとスキャナーを机の上にあげた。それから一晩中雷は頭の上で鳴り響いた...。
よく朝、おかげさまで川の水位は庭までは達せず、何事もなく無事だったが、友人宅の裏が土砂崩れしていたのを知った。

その友人の彼氏が「雷がよく鳴ったその年は、豊作なんだってよ」といっていた。ああ、そうか。そういうはなしを聞いた事がある。
雷様は、ただ怒って鳴っているのではなく、ひょっとしたら、私たちにエネルギーを注入してくれているのかもしれない。ほら、フランケンシュタインが、モンスターに命を吹き込むとき、たしか雷のパワーを使ったじゃないか。ニンゲンは、どこかでそれを知っているのだ。だからあの話しにはどこか説得力がある。
あの日は日本のあちこちで雷が鳴り響いた。ということは、雷様は私たちやすべての生き物に、エネルギーを充電してくれたのかもしれない。
大自然は、私たちのようなちっぽけな頭で考えるよりも、はるかに越えた叡智を、日々私たちに送り続けてくれているのかもしれない。ただだまって。

こんな風に、自然の猛威を解釈してしまったが、被害に遭われた方には失礼でした。すみません。

絵:けんぽ表紙掲載

2 件のコメント:

  1. 大丈夫!だったんだね。
    高尾山に住む?おサルさんも雨あがりを喜んでいる様子ですね。
    とにかくすごい雨でしたね。ニュースの脱線事故みて、近くだなって思ったけど。。
    心配しませんでした、心配すればその様になるって、言ってたから。
    でも様子が聞けてホットしました。2メートルの水ったら、そりゃあ怖いです!

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  2. ほんと。こわかった。
    私たちは大丈夫だったけど、まわりはたいへんだった。気にしてくれててありがとね!

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